221件のひとこと日記があります。
2015/02/06 00:51
あのステイでも…
みなさん、大変ご無沙汰しております。
もう皆さんご存知のことなので、細かいことは書きません。
人間でも、「あの人死ぬの忘れたんじゃないか」とか「あの人がいなくなるなんて想像できない」という人がいると思います。
僕にとって、ステイはまさにそういう存在でした。
純粋にファンだから、というのはもちろんのこと、あの小さな体で怪我なく50戦を走り切った体力と精神力、種牡馬になってからも牧場で見せてくれた活気溢れる姿…
年老いてから種付け頭数が増え、ハードな種牡馬生活を送っていたことは分かっていても、生きているもの全てにそのときが来ることを分かっていても、それでもなお…
ステイが死ぬなんて、全く想像できませんでした。
だから、実感がまるで湧きません。
20時半頃、ふとスマホを開いてヤフーのトップを見ました。
「ステイゴールド急死」
目を疑いました。
分かってはいました、いつかこの日が来ることを。
そして、今の時代ですから、おそらく他の馬と同様にヤフーのトップ等で知ることになるんだろう、と。それを見て心臓が止まりそうになって、大きな喪失感でいっぱいになることを。
ステイの年を考えれば、そう遠くないうちにそれが現実になることは分かり切っていることでした。
でも。
あのステイがもう、草を食べたり、嘶いたり、立ち上がったりしないだなんて…
今頃、ずっと目を閉じたまま、どこかで横たわっているなんて…
そして、近いうちにお墓に埋葬されて、“過去の馬”になってしまうだなんて…
やっぱり、どうにも想像がつきません。あのステイが。
今さら言うまでもなく、ステイゴールドは自分の人生においてかけがえのない存在です。
ドリームジャーニーもオルフェーヴルもゴールドシップもナカヤマフェスタもフェノーメノも(その他の多くの産駒たちも)、みんなステイのあの走りがあったからこそ生まれてきました。
そして、それだけではなく、ステイの馬生というのは僕の人生のお手本であり、ステイゴールドこそが、自分が心から尊敬する一番の目標です。
どう考えても、ステイ以上に尊敬し目標としたい対象は僕にはなく、だからこそ、ステイのことを考えない日は一日たりともありませんでした。
特に、この数年間は私生活でいろんなことがありましたが、ステイがいてくれたからこそ自分もここまでなんとかやってこれました。苦しいときは、必ずあの香港ヴァーズの直線を思い出して、自分を奮い立たせてきました。
「それなのに…あまりにも早過ぎるよ」という想いは当然あります。
昨年の9月24日、ステイに会ってきました。
そして、翌25日に“黄金の時間”というタイトルでステイの写真をアップしました(全23回)。
これが、僕が見た最後のステイの姿です。
最後の最後、初めて頭絡を外した素顔のステイを見ました。1時間近くステイの近くでゆったりとした時間を過ごしました。
よかったら、素顔のステイを見てあげてください。
ステイゴールド…永遠の輝き
その名の通り、ステイに思い入れのある方たちの心の片隅で、これからもずっと輝き続けていくんだろうなと思います。
こんな馬、客観的に見てもほとんどいないですよね。本当にすごいよ、ステイは。
前にも書きましたが、僕の夢はステイの血を持つ馬の馬主になって、ステイの血で世界の頂点を獲ることです。それが、今の自分を突き動かす一番の原動力になりますし、ステイや競馬界、馬産地への恩返しになるとも思っています。
いつの日か、必ずやってみせます。
追伸
「ご冥福をお祈りします」とか「安らかに」とは、あえて言いません。
僕の中では、これまでと何ら変わることなく、いつまでも色褪せることなく、ずっとステイがいるからです。