44件のひとこと日記があります。
2019/07/23 17:22
岩永千明騎手に寄せて 〜荒尾競馬場より〜
2011年12月に閉鎖された荒尾競馬場のパドックには、
嘗て在籍した騎手の方達の勝負服と名前の入ったパネルが飾られています。
その中に、佐賀競馬唯一の女性騎手、岩永千明騎手のものもあります。
荒尾競馬廃止後、佐賀に移籍した岩永騎手は、
2016年3月6日の落馬で大怪我を負い、退院後も長いリハビリ生活が続きました。
2年がたっても復帰の目処が立たず、引退も考えながら…
「やっぱり馬が好き、馬に乗りたい!」との強い想いを止められず、
復帰に当たり、背中の金具を抜く手術まで受けて、
6月15日、3年3カ月ぶりにレースに復帰しました。
そして、7月15日佐賀2Rでノーブルクィーン号に騎乗して
復帰から19戦目にして、復帰後初勝利を飾りました。
その時、復帰を待ち続けたファンの方の温かさに包まれ、
岩永騎手は「涙がにじんだ」そうです。
荒尾競馬場で、岩永騎手のパネルを見て来たばかりだったので、
私も本当に嬉しく涙が零れました。
また…
荒尾競馬で岩永騎手が6度騎乗し、廃止の4カ月前
勝利へと導いたアミフジエンブレム号(牡11)が、
高齢でありながら、現在も園田競馬で走っています。
出馬表に彼の名を見つける度に胸が熱くなります。
荒尾市出身の仏教詩人、坂村真民の詩集の中に
「念ずれば花ひらく」というのがありますが…
強い想いを持っていればその願いはきっと叶うと
岩永騎手に身をもって教えられた気がします。
そして…岩永騎手に導かれ勝利した
アミフジエンブレム号が無事に無事に走り
引退後は幸せな余生が送れる事を願って止みません。
〈写真〉現在の荒尾競馬場のパドックと表彰式場