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2019/04/24 20:47
2019年のダービーに向けて
2005年のクラシックはディープインパクト1強で同世代に敵なしという状況。当時ただ1頭、ディープを倒す可能性のある同世代の馬として名前が挙がったのが日米オークス馬シーザリオだった。しかし結局2頭の対決は叶わず、2005年の最優秀3歳牡馬と最優秀3歳牝馬のライバル関係は次代に持ち越しとなった。数多いるディープインパクト産駒に対し、シーザリオが送り出せるのは年にたった1頭。その圧倒的不利な状況の中、シーザリオはその子孫を通じて最強馬ディープインパクトに挑む、こんな視点で競馬を見るのも一興だ。
8年後の2013年、シーザリオの3番仔エピファネイアが勇躍クラシック戦線に参戦。ダービーの舞台に駒を進める。しかし最後の直線で先頭に立ったエピファネイアを、外から豪快に差し切ったのは鞍上に武豊を配したディープインパクト産駒キズナだった。レース後に府中に響き渡るユタカコールを忸怩たる思いで聞き、いつかシーザリオの仔にこの借りを返してもらいたいと思ったものである。
そして14年後の今年、シーザリオはサートゥルナーリアをターフに送り出した。ディープの牙城を崩し他のライバルを凌駕し世代の頂点に立てるのか。シーザリオに出資し、その仔達を長きにわたり応援してきた者の一人として、今年のダービーは格別な思いをもって臨むレースとなる。
サートゥルナーリアの父父キングカメハメハはディープインパクトの1年前のダービー馬。皐月賞で接戦を演じた馬に目を移せば、2着ヴェロックスの父父ハーツクライは2004年キングカメハメハのダービー2着馬にして、2005年有馬でディープインパクトに国内唯一土をつけた馬。また父ジャスタウェイはエピファネイアJC制覇時の2着馬。皐月賞3着ダノンキングリーの父は言うに及ばず。
2004年、5年にターフを沸かせた馬達の世代を超えたライバル対決の要素が幾重にもからみあって、2019年、令和元年の日本ダービーのゲートが開く。