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2017/08/06 22:23
平和式典
日曜だったから、式典を見られた。
今まで黙祷の時は目を瞑っていた。でも今日はその気になれなかった。
なんとなく、どこからか『軽々しくするな』と言われているような気がして。
結局私は当事者でも、被爆した肉親でもない。余計なお世話なんじゃないかと思ってしまった。
障害のある息子を持つようになったからなのか。軽率に感情移入出来なくなっている自分に気付いた。
結局、その辛さ、大変さ、どれだけ苦労された事か、は当人や家族にしか解らないのだから。
唯一救われたというか、式典を見ていて良かったなと思えたのが、松井市長の平和宣言。
今までは、核兵器を真っ向から否定し非難するものばかりだったのに対し、今回の宣言は原爆を「絶対悪」とした上で、直ちに廃絶するものとせず、いずれ必ず地球上から無くすとされていた。
自身が二世だという市長らしい、直接的でない表現は、逆に思いの本気さが伺えた。「想像して下さい」から入る下りも、ストレート過ぎずナチュラルに取れる表現を強調していたのかもしれない。
いずれにしても、抑止力という、「核の傘」によって守られている日本に暮らす以上、核兵器廃絶を進んで賛同する事の出来ない、ジレンマのような矛盾が生じてしまう。
肝心なのは「核の根絶」ではなく、「核の兵器としての使用の廃絶」である、という訴えの取れる平和宣言だった。
正直、それが正解である。
犠牲者の御霊に捧げるとされる意味としても有意義なものであったと思う。
色々と、へそ曲がりな感情で拝見してしまった平和式典だった。