御嶽海

白鵬のタイ記録に待ったをかけた御嶽海。実は若手では一番期待している。

去年の九州の前だったか、インタビューで、「アマチュア時代の習慣が抜けない。プロの年６場所のリズムで体が作れていない。まだまともな稽古が出来ていない。」というような話をしていた。

相撲内容も、突き押しの力士に対すると簡単に起こされるイメージだった。立ち合い速攻で持っていかれる場面も多く見られた。

体もさほど大きい訳ではなく、得てしてこういう力士は立ち合いに活路を見いだすのだが、この力士。受けてから自分の形を作れるようになってきている。

例えば一昨日の正代戦。下から起こしにかかる相手に頭をつけ、下に向かって出し投げ。

相当実力差がないとあの相撲は取れない。それでいて昨日の白鵬戦である。

立ち合い、直ぐに体を密着させ、横綱が自分の形を作る前(少し離れようとした)に一気に前に出た。

今の白鵬にはあれを残す力はない。それに想像以上に御嶽海が強くなっているなと感じた。

ようやくプロの水に馴染んできたのか。

もしかしたら、九州辺りで大関も十分有り得る。怪我だけには十分気を付けてがんばって欲しい。