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2012/10/25 22:02
競馬に出会ってから 〜第8回〜
それまで、スポーツを観戦して泣いたことはありませんでした。
自分自身がプレーして、結果、悔し涙を流したりしたことはあったけれど、正直、他人のプレーを見て、そこまで感情移入したりは出来ないから…。
でも、あのとき。
あの瞬間。
思わず涙が溢れました。
2009年。1年を締め括る師走の風物詩・グランプリ有馬記念。
年の瀬、少し茶枯れた芝の上を、その年のターフを沸かせた精鋭が駆け抜けます。
舞台は中山競馬場の芝2500m。非常にトリッキーであり、難しいコース。ゆえに、これまで幾多の名勝負が繰り広げられてきました。
ですが、その有馬記念の長い歴史において、三歳牝馬が頂点に立ったことはありません。
(訂正:スターロッチが優勝していました)
ヒシアマゾンには怪物ナリタブライアンという巨大な壁が立ちはだかり、また、ダイワスカーレットにはマツリダゴッホという伏兵が牙を研いでいました。
けれど、2009年。遂にその壁が破られようとしていました。
この年の桜花賞、優駿牝馬を制し、札幌記念2着、秋華賞2着、エリザベス女王杯3着から、この大舞台に駒を進めてきた女傑ブエナビスタ。
ここ3戦は勝ち切れませんでしたが、どんなレースでも後方から軽やかなフットワークで飛んでくるその姿は、本当に美しかったです。
そのレーススタイルからファンも多く、歴戦の古馬や同世代の牡馬を抑え、堂々の1番人気に支持されました。
新たな鞍上横山典弘とともに、歴史的偉業達成という“絶景”を見渡せる瞬間は、すぐそこにまで来ていました。
三歳牝馬の後塵を拝するわけにはいかない。
そのブエナビスタをなんとか打ち負かそうとする17頭。
その筆頭である2番人気には、天皇賞秋6着後、早々にこの有馬記念を目標にして、まさにメイチで仕上げてきた愛馬ドリームジャーニー。
5枠9番。宝塚記念と同じ9番を背負った一番小さな馬体。
その上には、もちろん池添謙一。黄色の帽子にお馴染みの勝負服。
朝日杯フューチュリティステークスという二歳チャンピオンの座を最後方から射止めた末脚。
小さい体をめいいっぱい使って、走り続けたクラシック三冠レース。届かなかった夢。
マイル路線での惨敗、騎手の交代、ウオッカやダイワスカーレットという眩しすぎた女傑の存在…
その中で色褪せていた大きな夢が、宝塚記念の最後の直線、黄金色の輝きを取り戻した。
再びピッチを上げて加速する夢への旅路。
旅はまだ終わらない。
その他は、ウオッカの回避などがあって、やや小粒なメンバー構成となりましたが…
一昨年に大穴を開けた“中山の鬼”。ラストランという祭りのクライマックス。再び鬼気迫る走りを見せてくれるか、マツリダゴッホと蛯名正義。
三歳牡馬軍勢の中でも勢いはナンバーワン。この名前、永遠に忘れさせやしない、クリストフ・ルメールとフォゲッタブル。
ジャパンカップでは厳しい結果。けれど、日本ダービー2着のプライドがある。ロジユニヴァースの無念も背負って頂点へ。 リーチザクラウンと武豊。
父の足跡を追い続け、遂に手にした、父と同じ菊の御紋。さあ、次は父を超えてみせよう。菊花賞馬スリーロールスと浜中俊。
風のように鮮やかに制した皐月賞。その後味わった七難八苦。全ては今日のために。おれにライバルなどいない。アンライバルドとミルコ・デムーロ。
昨年3着。GU+FFFDという大きな勲章の影はしっかりと踏んでいる。あとはその末脚で敵を切り裂くだけ。エアシェイディと後藤浩輝。
その他、虎視眈々と機会を窺う8頭を加え、計16頭のフルゲートで、レースがスタートしたのです。
つづく。
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ぷーちんさんがいいね!と言っています。
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>チッキーさん
いいね!ありがとうございます♪(^^) -
チッキーさんがいいね!と言っています。
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>おるふぇのふぇさん
あの・・・オグリのラストランですね。
自分はまだ幼い頃だったので、オグリの現役時代は知らないのですが、オグリといえば、マイルチャンピオンシップでの壮絶な叩き合いからの差し返し、中一週(連闘だったかもしれません)での出走となったジャパンカップでのホーリックスの2着、そして、武豊騎手を背に最高のラストランを飾った有馬記念ですね(^^)
きっと、オグリほど多くのファンを虜にし、新たな競馬ファンを開拓した名馬はいないでしょうから、あの奇跡のラストランを観てしまったら、しばらく他のレースを観るのは難しかったのかもしれませんね・・・。
オグリキャップに対する畏敬の念、とでも言うのでしょうか。
僕もあのときリアルタイムで観ていたかったな、と思わせてくれる馬ですね。 -
おるふぇのふぇさん
最後まで読み終わってからコメントしようと思っていましたが、
いろいろ自分の競馬について思い出しました。
私はやはり1990年の有馬記念が全てなんだなと。
あの時オグリがゴールに飛び込んだときにあまりにも
いろいろな思いが駆け巡って号泣していたのを覚えています。
宝塚記念以降、不振が続きもう駄目だといわれたジャパンカップ。
あの時みなが口をそろえて引退を唱え続けていました。
悔しい悔しい思いをしながらも信じ続けた有馬でした。
そのあとは長く長く競馬場からは足を遠ざけていました。
最後の最後に素晴らしい贈り物をくれたオグリに対して
敬意を表していたのかもしれません。
競馬に出会ってから・・・
みなそれぞれの想いが伝わってきていいですね。 -
>おるたんさん
ジャーニーのように、ここまで違うのも珍しいかもしれませんね(*^^*)
ほんと右と左で別馬みたいです!
ありがとうございます♪
ジャーニーファンですからね☆(笑) -
>calfeさん
書いている自分も既に限界に近いです(笑)
次は泣きながら書きたいと思います…!
僕も有馬直前は気が張って大変でした。本当に勝ってほしくて、必死に願っていましたね!なので、最後の直線で涙が出てしまいました…(^^;
オルフェーヴルが同じ9番だったときは、「あ、これでジャーニーみたいに勝つんだな」って確信しました☆
あの3コーナーからの捲りは、まるでジャーニーが乗り移ったかのようでしたよね!!
左目を見ると、やはりステイの子らしく、闘争心を感じますよね(^^)
そして、右目はすごく可愛いです♪ -
おるたんさん
こんばんは(^^)
ほんとですね!改めてジャーニーの写真見てきましたが、左目と右目の感じが違うんですね〜。サスガ、旅はまだ終わらないさんもcalfeさんもよくご存じですネ(*^▽^*) -
>黄金伝説さん
いいね!ありがとうございます♪♪ -
calfeさん
こんばんは^^
もう〜泣かせる気ですか!!この時点で私、泣いています( p_q)
祈る気持ちで見ていた事、思い出しました
去年の有馬記念、オルフェーヴルがドリジャと同じ9番と知った時の興奮と言ったら、もう…(*^_^*)
ドリジャを思い出すといつもなぜかロックドゥカンブも一緒に思い出します。
ドリジャの左眼、大好きです!!
続き、楽しみにしていますね♪