「千秋楽 終えて今年は何も無し」POG期間終了して詠める(下)

後、今年の新種牡馬のｵﾙﾌｪｰｳﾞﾙに就いては皐月賞馬ｴﾎﾟｶﾄﾞｰﾛを出してまずまずのスタートだと思います。まだ菊花賞が残ってますが、初年度から皐月賞馬を出したのはﾗﾝﾄﾞﾌﾟﾘﾝｽのﾃｽｺﾎﾞｰｲと同じです。ﾃｽｺﾎﾞｰｲが成功するのは、3世代目のｷﾀﾉｶﾁﾄﾞｷからですし、ﾋﾝﾄﾞｽﾀﾝの初年度は天皇賞馬のﾔﾏﾆﾝﾓｱｰだけでクラシックホースは無し。2世代目で桜花賞馬のｽｷﾞﾋﾒ、皐月賞馬のｼﾝﾂﾊﾞﾒ、ダービー馬のﾊｸｼｮｳを出して実績を作りました。「牡馬クラシックの最初の勝ち馬が皐月賞」は成功パターンでして、ﾅﾘﾀﾌﾞﾗｲｱﾝのﾌﾞﾗｲｱﾝｽﾞﾀｲﾑ、ｼﾞｪﾆｭｲﾝのｻﾝﾃﾞｰｻｲﾚﾝｽも同様です。逆に怪しいのは菊花賞馬を最初に出すタイプ。菊花賞馬ばかり3頭出したﾀﾞﾝｽｲﾝｻﾞﾀﾞｰｸ、2頭出したｻｯｶｰﾎﾞｰｲを「失敗種牡馬」とは言えませんが、「大成功」とも言えませんからね。初年度から菊花賞馬を出したﾙｰﾗｰｼｯﾌﾟは「微妙」と見ています。牡馬クラシックの最初の勝ち馬が菊花賞だった種牡馬は40頭居て、後に皐月賞かダービー、若しくはその両方の勝ち馬を出した種牡馬はﾀﾞｲｵﾗｲﾄ、ｾﾌﾄ、ﾄｻﾐﾄﾞﾘ、ﾁｬｲﾅﾛｯｸ、ｼﾝｻﾞﾝ、ﾏﾙｾﾞﾝｽｷｰの6頭のみで、残りの34頭は「菊花賞馬の父」のみです(ﾙｰﾗｰｼｯﾌﾟやﾌﾞﾗｯｸﾀｲﾄﾞ、ｼﾝﾎﾞﾘｸﾘｽｴｽ、ﾊﾞｺﾞ等の現役種牡馬も含みます)。もう1頭のﾛｰﾄﾞｶﾅﾛｱは初年度から桜花賞・オークス馬を出して「牝馬優位種牡馬」の可能性が有り、未だ菊花賞が残っていても、現時点で今年の菊花賞を勝てる可能性のある馬が居るか否か不明で、距離適正も未だ分かりません。同じ父を持つﾙｰﾗｰｼｯﾌﾟとは違うタイプに見えますし、父のｷﾝｸﾞｶﾒﾊﾒﾊも菊花賞馬や春の天皇賞馬は出して居ませんからね。

今年の春のクラシックレースはﾜｸﾞﾈﾘｱﾝ以外は新種牡馬の産駒が勝ちましたが、本サイトの血統予想家の亀谷敬正氏は春のクラシック4レースの予想で一切ｵﾙﾌｪｰｳﾞﾙ産駒に触れなかったですが、ダービー特集では「気性難で距離延長はマイナス」と診断しています。しかし、ダービーのｴﾎﾟｶﾄﾞｰﾛは「距離延長がマイナス」だったんでしょうかね。直線半ばまでは「このまま押切る」と思われましたが、最後は福永祐一騎手の執念に負けたと思います。亀谷氏も新種牡馬はデータが少ないので、今は「じっと我慢の子であった」の状態でしょうね。