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2020/03/29 06:50

この記事を目にしたから、あえて言う

◆「BTC育成調教技術者養成研修 第37期生 16名から7名に」という記事を目にした。

↓記事内容
https://news.netkeiba.com/?pid=column_view&cid=46154

16名から7名に?!半分以上辞めてしまったという事実に「民間の学校ならば大事(おおごと)だな…」と思ったのと、その大きな原因が「若者気質の変化による」と書いてあり、どうも腑に落ちないと思った。だって、若者気質に変化があるのは当然、時代は大きく変化しているのだから。


私共、民間の学校としてはその時代の変化に柔軟に対応しカリキュラム等を編成している。そうしないと、今の若者を育てていけないからだ。

JRAからの全面的なバックアップを受けて運営しているBTCでは、そういう変化には対応していないのか?!という疑問も抱いた。


受講生が半分以上も辞めてしまったことを、「若者気質の変化が大きな原因だ」として終えていいのだろうか…もちろん、個々の事情はあったとしても。

「研修の方針、内容に耐えられるかどうか」というスタイルにも私共とは大きな違いを感じる。
学校側(BTC)の方針・内容有りきで、受講生ファーストではない。これはある意味当然なのかもしれない、今までなら。

1頭何百、何千、億という競走馬を扱うのは簡単なものでは無い。何よりあの大きく繊細な生き物を扱う上でも仕事が厳しいのは当然だ。しかし、給料をもらって働く仕事はどれも同様に厳しさはそれぞれにあると思う。

どの仕事にも責任があり、それらには人材が必要だ。まさに、馬業界には常にその「人材不足」がずっと以前から問題視されている現状で半分以上も辞めている!!本当にこのままでいいのか?!ということ

これから、超高齢化社会と共に迎える少子化社会。人材をどの業種においてもどう確保していくのかが重要になってくる中で、特にAIに取って代われる仕事ではないこの業種、今後は更に業界の中で「人を育てる」という意識がもっとも必要になってくるのは必須なのだ。

16名中、辞めてしまった9名の受講生も初めは夢や希望を思い描いてきたのだと思う。そこに寄り添うということはあったのだろうか?!
「耐えられなかったのだから、辞めていくのは仕方ない」として本当にいいのだろうか?!
そんな事を勝手にフツフツと思った。

ここまで書いてきて、ふと今取り組んでいる支援の1つ「引退競走馬」と「辞めてしまった受講生」が重なった。

「結果が出せなかったから終わり」→処分
「耐えられなかったから、終わり」→退所

どれも、今ある業界のモノサシに当てはまらないから『仕方ない』で競走馬の命も受講生の夢も簡単に終わらせてしまっていいのだろうか。これは、この記事を読んだ私の行き過ぎた考えであるとも思いたい。


この記事を通して改めて思ったのは、
人にも馬にももっと寄り添う行動、サポートであり「育てよう」という意識、体制が日本の競馬社会、そして文化として今後もっともっと必要だと思った。

私達は、そこを変えていく先進の学校として今後もあり続けたい。とも強く思った。

株式会社 馬事学院
代表 野口 佳槻

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