44件のひとこと日記があります。
2018/05/04 12:47
追悼 Aさん
ライスシャワーを愛し、
彼の兄ラベンダーポイント号の
乗用馬引退を4年間待ち続け、引き取った後、
27才での大往生を見届けたAさん。
5月2日夕刻、突然この世を去りました。
退院間近の頃になって、病気で入院していた事を知り、
遠く離れている為、お見舞いにも行けないまま…
自宅療養中は、そっとしておいた方が良いと思い、
連絡を取らずにいた矢先の訃報でした。
ライス一族のみならず、
沢山の行き場のない馬達の支援をし、
彼女のお陰で命を繋いだ馬の数知れず…。
例え大往生であっても、
馬の悲報に接する度に共に泣き、励まし合った彼女は、
何の前触れもなく、一人で旅立ってしまいました。
その喪失感に…成す術がありません。
詩人・立原道造が、病床で言った
「5月のそよ風をゼリーにして、持って来て下さい」
というような言葉に、ユーモアを交えながら核心を突く
筆の立つ才媛でもありました。
5月初夏は、颯爽として心地良い優しさを持った彼女が
天に還るのに相応しい季節だったのかも知れませんが。
唯一の心残りは、
「親バカだけど可愛くてたまらない!」と
引き取っていたアルゼンチンタンゴ号、
日本初養老牧場閉鎖で残された3頭、
イブキダイハーン、メリー、ホクトビーナスを
残して逝ってしまった事だと思います。
「タンゴ君を支える会」「オーシャン愛馬の会」で
彼女の遺志は引き継がれていきますが、
引退馬を支えるとは、本当に大変であり…
お気に留めて、ご協力頂ければ幸いです。
有名人でも資産家でもないごく一般の一女性が、
これ程までに…馬を想い、馬に尽くした生涯に
深い感動と尊敬の念を覚えます。