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2015/05/16 10:48
馬の可能性
「 成せばなる、成さねばならぬ何事も 」
こんな名セリフを残した方が、かつていました。( これをご存じの方、なかなか年長さんですね、笑 )
時としてお馬は、人の浅知恵をあざ笑うかのように変身を見せてくれます。
このお馬、サーチエネミー君もその1頭です。
2005年にクラブ馬としてデビューし2008年まで走り、地方2勝を合わせ、27戦4勝。
未勝利を勝てずに、地方へ一時移籍して再ファンド馬として中央へ復帰。
準オープンまでは上がりましたが、その後が鳴かず飛ばず。
ついには障害までいきました、が、屈腱炎を発症し引退となってしまいました。
ちなみに、サーチエネミーという名はクラブでデビューする時に、出資会員さんから募集して付けられた名前でした。
その名を考え応募して採用された会員さんが、ずっと彼の行く先を心配し見守り、そして引き取りを決意したことで、
サーチ君の馬生は大きく変わったのでした。
引退馬協会の会員でもあったKさんは、協会代表さんに相談し、まだ若いサーチ君を御隠居さんにするのはちょっと可哀相ということで、
ある年齢までは、のんびり乗馬のお仕事をしながらクラブで過ごす事となりました。
サポートする会もでき、とりあえずサーチ君のこれからの準備はできたのでした。
そこで、一番大きな問題になったのがサーチ君の気性でした。
じつは競走馬時代、かなりの問題馬だったのです。
馬場入り拒否にパドックでの大暴れ、気分が乗らないとレース放棄。
再ファンドで行った地方ではあっさりと2勝したくらいなので、力はあったと思うのですが、何せこの気性。
いろんな矯正馬具を使ってやっと走っていた現役時代を考えると、人の指示に従わなくてはならない乗馬・・・・・ウ〜〜〜ン心配。
それが、乗馬練習を始めた時から、先生も驚くほど素直で従順。
協会代表もKさんも、誰もかれもみんなビックリ、ビックリ!!
それから何の問題もなく乗用馬として成長し、今では競技会にもデビューして入賞リボンをゲットするほどになったのです。
それも、ドレッサージュという、フィギュアースケートのように美しく正確な動きを要求される極めて高度な種目です。
あれだけパドックで、2人引きの厩務員さんを振り回していたサーチ君が、乗り手の指示にしっかり反応し、馬の美しさを表現できるなんて
正直、想定外でした。
適材適所、お馬もそうなのだとつくづく思います。
お馬は機械でも道具でもない、自分の感情を持った生き物なのだと再確認させてくれたサーチ君でした。
上の画像は、たくさんの矯正具をつけられて走っていた頃。(真ん中がサーチ君です)
下は、競技会デビューした時の、ジェントルマン・サーチです。
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SAKU☆39☆さん
なんでもそうですが、育成、教育は難しいですね。
良かれと思っていても、逆効果な場合もありますからね!
この馬が乗馬で成功して良かったですね!
人間もそうだが、適材適所にハメてやるべきです。
いい所を見つけて伸ばしてやる事です。 -
エドリンさん
馬の気持ちさん、いいね!とコメントありがとうで〜す。
人もいろんな個性があるように、お馬にも個性があります。
ただ、人にはいろんな道があるけれど、お馬には限られた道しかありません。
言葉を持たない彼らには、反抗する事でしか自分の気持ちを表せません。
まぁ、言葉を持っていても通じない人も多いですけどね(苦笑)。 -
エドリンさん
ディランバグさん、いいね!とコメントありがとうです。
競走する事が嫌な仔もいるようです。
人間にはたくさんの選択肢がありますが、お馬たちは狭い範囲しか生きられません。
お馬の仕事、もっとたくさん考えてほしいと思います。 -
馬の気持ちさん
サーチ君みたいな競走馬は 沢山いますよね気性が難しくてヤンチャな仔!
ホントは何がしたいの?何がイヤなの?
心が読めたらいいのに、志村動物園に時々出てるハイジさん(動物の心が読める)に手助けしてもらいたいなぁ〜^^; -
馬の気持ちさんがいいね!と言っています。
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ディランバグさんがいいね!と言っています。
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ディランバグさん
こんにちは。
人も馬も 向き不向き、得て不得手があるんですね。どこかに秀でた部分があるならばそれを見つけて伸ばしてあげる努力をしなければいけないですね、人も馬も。(*^^*)