こんな夢をみた４

今年3月、昔飼っていた犬の夢を見た。

夢の中で私は、今飼っている犬と
昔飼っていたラブラドールと一緒に
ノーリードで、親戚の家を探していた。
がぜんぼう町か…ニコラウスかニコラスと言う、東京のピサ屋さんの裏の家だ。
このピザ屋さんのマッチがスゴイ。
擦ると、マッチの頭の色毎に、
火の色が変わる。スグレモノ。

良く泊まりへ行った、家だった。
売っぱらって…もう、よその人の家だ。
家を探しながら、
車を避けた途端に犬達とはぐれてしまった。
何故か、トイプーの事より、ラブラドールの方が心配で、名前を呼びながら、
犬祭りと横断幕が張られた、
知らない町へ来ていた。

楽しそうで、人で賑わっていた。
私は、犬の名前を大きな声で、
何回も呼んでいた。すると…
ラブラドールは、同じ犬を６匹引き連れて
楽しそうに、生け垣の中から、飛び出してきた。身体に一杯葉っぱを付けて…
尻尾全開。
「もう、何処にも行かないで」ラブの首輪に
リードを付け、歩き出したら…
トコトコ真上へ行き、
浮いた風船の様な形になっている。
雑踏の中、コレは便利だ！
犬の散歩はこの形に限ると、安心。

トイプーを探しに、歩き出すと、
ラブはモコモコのお尻を見せながらトコトコと空へ登って行く。私に、付いてこない。
リードは５メーターなのに、10も20も
離れて、空へ登って行く。私は登れない。

夕暮れ近い時刻、賑わう町。
白い雲が少しグレーに変わる…
青い空の中を、トコトコ…トコトコ…
「お母さんは、そこへは行けないよ。」
呟いた瞬間、目が覚めた。気が付いた。

ラブは、とうの昔に、この世に居ない。

隣りにはトイプー、だから探さなかったんだ
。タバコを吸って、暫くしたら、
鼻の奥がツーンとして、ボタボタボタ…と
落ちてきた。
悔しいから、ヒマワリと子犬の7日間を観て
サメザメと泣いてみた。無駄だった。

翌日は大震災のあった日、
沢山の命が奪われた。
悼む心で、更に落ち込んだ。

一ヶ月、落ち込んだ。

平成４年生まれの、ラブラドールだった。