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2013/12/28 10:32

異国のクリスマス

とことん寝坊して、まったり過ごそうと思っていたクリスマス・イブとクリスマス(25日)、ボクシングデイ(26日)。

猫を獣医に連れて行ったり、不要な家具をチャリティー(多分東欧から来た移民にあげることになっている)に引き取ってもらったりしてガタガタと過ごした。

よっしゃ、ゆっくり競馬を見るかと思っていたらウクライナ人の同僚からいきなりケイタイに電話され、イギリスのクリスマスは耐えられないとさんざん文句を聞かされた。これって年末休みのグッドスタートだよなと呪いつつ、日本人らしく礼儀正しくうんうんととりとめのない話を聞いてやった。

まずこの国は天気が悪い。しかもイギリス人は意地悪で排他的(日本人の正月三が日と同じでクリスマスは親族で過ごす儀式であって基本的に他人は招待しない)等々言い出したらきりがないが、ウクライナ人にとっては、今まさにヨーロッパかロシアかというターニングポイントを無理やりむかえさせられて心理的なプレッシャーは想像しがたいものがある。仕方なく適当に聞いておいて、とにかくクリスマスはまだ先なんだから(ロシア正教のクリスマス・新年は一月中旬)、その時期に家に帰れば見方も変わると言っておいた。

異国で孤独なクリスマスを過ごすのは確かにつらいものがある。日本や英国のように外国人に冷たい国であればなおさらだ。スラブ人は血縁のつながりがとても強い。家に帰ってバッテリーをリチャージせやと言ってやった。家族を見て自分が何だったかを取り戻せや。結局その同僚は2週間休暇をとって家族に会ってくると言った。せや、そのための家族やろ。

さて自分はこのクリスマスの日を心待ちにしていた。日本の正月三が日と同じで、街はまったく人通りがない。国鉄も地下鉄もバスもこの日ばかりは全日運休だ。異国のゴーストタウンをひとり大手をふって歩く。これほど気分の良いことはない。自分が住んでいるのは伝統的にとても貧しく昔はスラム地域だった。

もし麻薬中毒のデカい黒人たちが寄ってきて”iフォンよこせ’なんて言ったら即、回し蹴りで地面にキスさせるだけだと気分は高揚する。

とはいえ今年は左足が不自由で、身体もオーバーウェイトなので、理想とは程遠くなんとなく負け犬スピリットで近所に行くにとどめた。

行ったことがない場所で歩いて10分の教会にたどりついた。なんとまあ12世紀に建造された教会でHPもあるけっこう有名なところだが、現在はこのへんの黒人主流の教会となっているが、ワーキングクラスの白人も相変わらず熱心に教会に来るようだ。

恥ずかしながら息が切れて座っていたら白人の若いお母さんが子供を連れて自分をガン見して早足で去っていった。小学生くらいの娘は、英人らしくウィットに富んだ笑顔でニヤっと笑って自分を見てお母さんに引っ張られながら去っていった。自分の何がいけないんだ?・・・

おっと、墓石の上に座っていた。石のベンチだと思っていたが。よくまわりを見るとベンチ系の墓石があまりにもいっぱいある。苔がむしているのがほどんどだか・・・。

わざとではないのでたたりは無いと思うが、なんとなく来年も運が悪そうな気がしてきた。

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