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2019/07/28 22:42
キングジョージ、一夜明けて
今朝のゴスデン師によるとエネイブルは元気で、様子を見に来たデットーリのほうがよっぽど疲れて見えたそうだ。このさきヨークか凱旋門賞かはまだわからないが、怪我と病気を克服したこの馬のメンタルの強さをウィンブルドンの決勝をプレーした選手たちのメンタルの強さに匹敵すると言っていた。パドック前からの入れ込みと1キロ重い斤量、直線でより重いラチ側を走ったクリスタルオーシャンのほうがエネイブルより体力はあるだろうけど、なんといってもエネイブルの勝負根性には誰もが頭が下がる思いだった。
エネイブルはハンティングホーンにはじかれて大外後方のレースを強いられて芝も柔らかすぎ、坂の下りでは走りにくそうだったということだが、結局外回りでも大半は芝の一番良いところを走らされたエネイブルが十分足を溜められることになった。オブライエンボーイズ(それとシュヴァルも)は早々に息切れしてくれたために余裕で先団にとりつくことができた。速いペースを造ったノルウェーはオブライエン軍団では一番良かった。ズブズブの坂から上がるとき足が重くてムーアがムチ入れてるくらいだからファンダイクはあの芝では全くダメだな。
能力はサドラー、ガリレオ、ナサニエルのそれぞれの良いところを凝縮したようなエネイブルだが、メンタルの強さとどの競馬場でもどんなコースでも天気でもまったく動じない落ち着いた気性が光っている。ナサニエル主戦だったビュイックから一度負けた後フランキーに代えたのも英断だった。あと何戦走るか分からないが記憶と記録に残る名馬を目に焼き付けることができるわれわれ競馬ファンは運が良い。