netkeiba.com における「著作権」規定ついて

　2022年2月の改訂で
　《投稿情報の利用許諾について
　　netkeiba.comで投稿していただいた情報（以下「投稿情報」といいます）
　　については、当社が期間または地域その他何らの事項についても制限なく、
　　取消不能かつ無償・再許諾可能で自由に利用（複製、譲渡、貸与、翻訳、
　　改変、転載、公衆送信、配布、出版、営業使用等その他一切の利用を含む）
　　できるものとします。また、投稿者はかかる投稿情報について、著作者人格権
　　を行使しないものとします。》

　と一方的な改訂を告げられていますが、やはりこの部分に関しては『法的』
　にも大きなおかしさを含んでいると感じます。

　コピーライティングの一切の権利をすべて自由に利用できると書いてあるため、
　投稿者の意に添わない「改変/編集」も可能ですし、その文章を使っての「営利」、
　その文章の「無断譲渡」や「自由複製・自由配布」の権利までも含んでいます。
　また、この規定された範囲が各種《掲示板》の範囲なのか、《ひとこと日記》や
　《日記へのコメント》《あいさつ》《プロフィール》にまで及んでいるのかも不明です。

　ここまで行ってしまうと、netkeiba.com さんの法務部門の資質も疑うべきレベル
　でしょうし、あるいは別の観点から、誰かがどなたか著作権者の意図に反して
　こちらのサイトへ転載した文章にまで netkeiba.com さんの自由裁量での使用が
　まかり通ってしまうことになります。 * 責任は転載者のみがすべて負担

　もちろんこれが〈匿名掲示板〉への〈無記名の投稿〉であれば一部理解も可能
　ですが、〈記名〉かつ〈本人確認〉を義務付けしている文章に対し、《著作権》
　のみならず《著作者人格権》までフリーにしろというのはさすがにやり過ぎです。
　《ひとこと日記》へは、その方の一口出資馬など投資情報や日常などの個人に
　紐付けられる情報や、あるいは創作物や作品(の一部)なども上げられているの
　ですから、それらを無条件に《netkeiba.com が自由にする権利を有する》
　などというのはさすがに非常識だと感じます。

　また、これらが認められれば、出資クラブ側から netkeiba.com には書かないで
　くれ等といった《情報の開示制限》などが求められるケースさえ起こり得ます。

　常識的な線で提案するとすれば、著作権のオールフリーを掲げるのではなく、
　【著作者人格権】を損なうことのない範囲での netkeiba.com 側の利用と、
　その利用範囲の具体的提示、投稿者側が著作権のいくつかを保持したままで
　投稿出来る条件や仕組みなど、もう少し深く考えてみる必要があるのではない
　かと…。

　「mixi」というネットコミュニケーションサービスが、ある時期から大きく利用者
　離れを起こしてしまったのと同じ轍を踏まないよう、netkeiba.com さんには
　もう少ししっかりとした考えでサービス運営を行ってほしいなと感じます。