236件のひとこと日記があります。
2021/07/11 08:50
箱組 i)
レースは、歯数の違う様々な歯車が組み合わさって成り立っているように
思います。そしてそれぞれの歯車ごとにそれぞれの夢や願望や算術ならぬ
計算式を組み立てて臨んでくる、総じて「箱組」のようにも見えます。
具体的には、大きくはJRA、生産界、生産者グループ、馬主、クラブ、
厩舎、美浦/栗東の別、騎手、騎手グループ、各競馬場ごとの地域性など。
馬産地の地域やシンジケートグループなど、細かく見れば更に薄い層での
歯車も幾重にも存在している筈です。
「競馬は、<馬の能力>と同時に<社会性>が強く反映されている」
あるいはこの<社会性>を<経済性>という言葉に置き換えても好いのかも
知れません。これは師匠から何度も聞かされていましたし、一口の出資
を始めて以降、より深く実感しています。
ただ念のため間違って伝わって欲しくないので書いておきますが、
これらは俗にいう<八百長>とはしっかりと一線を引いてのことであって、
私個人的にもアンフェアな<八百長>は許されて欲しくはありません。
<八百長>は、その前提として「騙す・欺く」「掠め取る」「仲間内で
(金銭などを)うまく廻す」ものであり、競馬法規上も許されぬもの。
競馬法規はそもそも「公正競馬を確保する」ことで競馬事業の発展と
継続的繁栄を担うための土台で、特定の一部少数の利益のためその土台を
失ってしまえば、競馬のみならず広くは産業としての馬産、他の公営競技
にも影響を与えるのは言うまでもないことです。
今回のテーマはそこではありません。脱線が長くなり申し訳ないです。
前置きが長くなりましたが、出資馬が出走する本日の2つのレースを
上記を踏まえて見ていきたいと思います。
まずは函館5Rメイクデビュー。
出資馬はキャロットクラブさんのフォアランナー号。
競馬新聞のある方は競馬新聞を、そうでない方はnetkeiba.comさんの
出走馬中の馬柱などをご覧頂きながらお読み頂ければと思います。
レースの生産者欄を見ていくと、内から社台・NF系が全12頭中7頭。
明らかにNF/社台系の思惑の強く入ったレースだと言えます。
ここからは個人的な視点(あるいは想像)でのことですが、JRA主催の
レース賞金の行方を眺めれば、既に十分過ぎるほどの独り勝ち状態ですが、
NFさんには生産者としての一面もありますから、その独占状態に対し、
社会的な声が許容範囲を越え「批難」にまでなってしまうことを緻密に
そして慎重に避けていることは窺えます。その対処方法のひとつとして
NF主導レースとそれ以外とを分別しているというのが思考の前提。
話を函館5Rに戻して、7頭の内訳は
ヒシアラカン号(個人)、レッドマグノリア号(東サラ)、フォアランナー号
(キャロ)の純NF3頭、オブジェダート号(GI)、ポリッシュキッス号
(企業)の追分F2頭、エクラノーブル号(社台)、アスクワイルドモア号
(個人)の社台2頭。
つまりはこの7頭の中に勝ち馬は居るとの推測も難しくはないかと…。
ここからは様々な情報や個々人の持つ感性・経験で、その先の推理を
愉しまれればいいのかとも思います。
ちなみに私の中では、社台の2頭よりもNF系5頭の中にという感覚が強く、
かつNFさんにとっての大きなイベントが12・13日に控えている点、
他方クラブ系の馬の出走確定が少し揺れていた点などを考えると…、
個人馬主さんなのかなぁと弱く傾いている感じですかね。
最終的にはパドックや返し馬までいつも通りギリギリまで確認してからの
馬券購入になるのですが、同時にそれらの箱組的な算術とは別に、私の中
の錬金術も勝手に動き出して出資馬フォアランナー号勝利という幻馬券も
たぶん買うことになると思うのですが…。
-
Fumioさん
そこそこ様、コメントありがとうございます。
原油価格が下げ気味だったり、独自通貨での取引が出来なかったり、
オイルマネー長者国家でも色々あるみたいですね。
競馬に熱心だった殿下がお亡くなりになられてもう何年でしょう。
水の流れのうたかたに消え…、常に競馬も、それぞれの際々では
実は同様に移りゆくものなのでしょうね。 -
そこそこさん
光と影。八百長はダメです。
しかし見習いを乗せるのはありのような気がします。
個人事業主の経営努力という意味で。
昔ある国の州のダービーで隣の騎手を引っ張ったなんて事件もありました。その方は干されカントリーサイドで攻め馬専門で頑張ってらっしゃいました。皆生活の糧のために必死なんでしょうね。
大きくは日本においてノーザン系の独占状態、打破するのはやっぱりオイルマネーでしょうか(笑)。まだ規制が多い古い世界なのでしばらく今の状況は続くんでしょうね。またあの手この手上手ですから。 -
Fumioさん
社台さんサンデーさんの1.5次募集の開始と、セレクトセール。
確実に売れるのが判っているNFさんではなく、ここでエンジンを
吹かせる必要があったのは、社台さんということだったのでしょう。
後の祭りとは、まさにこのことです。 -
Fumioさん
単純に社台さんのレースでしたね。キズナの産駒2頭でのワンツー。
出走登録においてルメールJの選択騎乗などでNF系主導のレース
だと思わされてましたが…。
新人でも名手小沢Jにあそこまで楽に逃げさせたら、当然残りますよね。
フォアランナーは最後追い上げて4着。
追い不足の中でそこそこパフォーマンスを見せてくれていました。
少しホッとした感じ。