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45件のひとこと日記があります。

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2020/04/07 16:55

『宿命の血 貴公子 テンポイント』

《 生 い 立 ち 》

「また独走になった…見てくれ この脚
…見てくれ この脚…強いぞ…強いぞ…」
杉本清氏による1975年阪神3歳S実況
はあまりにも有名な語りである。
函館の新馬戦10馬身 もみじ賞9馬身差
そしてこのレースも7馬身差の圧勝劇
を演じ一躍クラシック候補の一番手
として名乗りを挙げたのだか。

テンポイントを語り継ぐにあたって
日本競馬史上最大のミステリーとして
その数奇な運命を遡っていきたい。

物語はテンポイントの祖母クモワカの
伝染性貧血と言う病の疑いから始まる。
この病気の症状は発熱を繰り返し
やがて衰弱死に至るもので感染すれば
即殺処分命令が下されてしまう。
一旦隔離厩舎に移されたクモワカには
症状は現れなかったが伝貧と診断され
登録抹消手続きを迫られる事となって
しまった。納得のいかない馬主山本氏
は吉田一太郎氏に相談し親しい獣医師
のアドバイスにより移動証明書が必要
のない使役馬として吉田牧場に迎える
事とし北海道で伝貧再検査を受けた。
結果は陰性の診断が下り晴れて血統名
「丘高」にて繁殖申請し受理される。
がしかし京都府の殺処分命令書が撤回
されいないために却下される。
山本谷五郎氏は、これを不服とし軽種
牡馬登録協会に対して民事訴訟をおこ
す。一審では敗訴も二審の審理中に
理不尽な内容に生産者協会と複数の
馬主(谷水信夫氏も含む)が趣意書を
提出し結審を待たずに終了した。

吉田牧場ではクモワカに通常の肌馬と
同じく毎年種付けを行い1963年に結審
までに5頭を出産しており、この年に
誕生したのがカバーラップ二世を父
に持つワカクモである。
新馬は調教不足で大敗を喫するも続く
未勝利を勝ち上がり1966年白梅賞を
迎え「亡霊の子が走る!」と紙面を
飾ったのである。勿論1番人気に推され
完勝し、その後も特別を勝ち3勝馬
として堂々と母クモワカが2着と惜敗
した桜花賞に駒を進め4番人気の支持
鞍上には母の主戦騎手だった杉村一馬
と共に快勝し無念を晴らすのである。
その後は小倉記念を勝ち常にオープン
重賞で上位争いを演じて53戦11勝の
成績で繁殖生活に入った。生涯5頭の
産駒(牝馬2頭 牡馬3頭)を残してる
2番仔がテンポイントである。

《血の運命》に続く…

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  • モスコミュールさん

    クモワカさんは今なら助けられるかもしれませんが、当時でしたら安楽死状態だったのに奇跡のお馬さんでしたね…
    お馬さんは本当に馬主さん次第で命が決まります…

    2020/05/26 01:54 ブロック

  • モスコミュールさんがいいね!と言っています。

    2020/05/26 00:51 ブロック

  • むこうぶちさん

    タロちゃん ホップさん
    有り難うございます。
    Vol3が現在の懸念です…

    2020/04/17 19:11 ブロック

  • ホップさん

    続きが読みたいです!

    2020/04/08 11:56 ブロック

  • ホップさんがいいね!と言っています。

    2020/04/07 20:00 ブロック

  • うりぼうタロちゃんさん

    祖母のクモワカさんは、大変だったんですね。
    でも、馬主さんが最後まで諦めなかった事、本当にいい馬主さんだったんですね。

    2020/04/07 17:42 ブロック

  • うりぼうタロちゃんさんがいいね!と言っています。

    2020/04/07 17:37 ブロック