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2017/10/23 09:35
加速
0%からの逆襲…仕上げはこの男だった。クライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ(S)第5戦、1番で電撃復帰した柳田悠岐外野手(29)が初回に内野安打を放ち先制のホーム。2安打1打点でチームを加速させ、パ・リーグ初のCS初戦黒星からの突破劇を完結させた。本拠地では2年ぶりに胴上げされた工藤公康監督(54)も感無量。2年ぶり17度目の日本シリーズ出場を決めた福岡ソフトバンクは、28日からセ・リーグCS突破球団との頂上決戦に臨む。
■「感覚ずれてない」
誰もがこの男の帰りを待っていた。初回。「1番柳田」がコールされると、本拠地に地鳴りのような大歓声が起きた。日本シリーズ進出へ王手をかけた第5戦で復帰して即スタメン。32日ぶりの実戦と常識破りのぶっつけCSでも何かやってくれる−。そんな空気感の中、球場のボルテージは最高潮に達した。
「思ったより普通だな。感覚は想像よりずれていなかった。どんどんバット振っていこうと思った。(安打は)たまたまだけど。いいところに飛んでくれて良かった」
3球目、美馬の内角スライダーをセンター返し。遊撃茂木が追い付いたが投げられない。今宮の犠打で二進。さらにデスパイネへの1球目を捕手がはじくと、すかさず三塁を陥れた。「走塁でいいスタートを切れたのが一番良かった」。試合勘は鈍っていない。内川の中犠飛で先制のホームを踏んだ。チームの今季の勝ちパターン「先行逃げ切り」に持ち込み、CS突破への先導役となった。
■神の手で痛み消え
「自分的には絶対無理やろうと思っていた」。優勝決定後の9月20日、日本ハム戦でフルスイングをした際に右脇腹を負傷した。呼吸をするのも苦しく、眠ることができなかった。診断当初に見込まれた全治期間の3週間を過ぎてもバットを握れない。球団トレーナーの治療に加え、ファイナルS開幕の2日前、わらにもすがる思いで訪れたのは福岡市内の治療院。「神の手に触ってもらった」。思いが通じたのか、奇跡的な回復で翌17日に本格的なティー打撃を再開した。
そこからは早かった。第3戦の20日にフリー打撃を始め、第4戦の21日はタマスタ筑後の中堅ビジョンを直撃する打球で全快をアピール。報告を受けた工藤監督に電話で「明日出られるか?」と聞かれ、「多分、出られます」と答えた。その後、1番での先発起用も伝えられた。「不安? なかった。誰か打つでしょと思って。打てんで元々という気持ちでいったのが良かった」と笑う。
4回は右前への適時打も放った。7回の守備で退くまで野球ができる喜びを肌で感じた。文字通りの滑り込みで、リーグ優勝に続くビールかけにも参加。「おもろかったです。久々に野球できて楽しかった。ここまでチームのみんなが王手まで持ってきてくれたので感謝の気持ちでいった。プレッシャーには感じなかった。(球宴の)ホームラン競争の方が何倍も緊張してたんで」と笑い飛ばした。
一度は絶望視されたCS中の復帰を果たして2安打1打点。7月末から2カ月間離脱した内川と柳田がそろってスタメンに名を連ねたのは、7月23日以来だった。工藤ホークスに欠かせない役者がそろい、最高のムードで日本シリーズが始まる。「もっと良くなると思う」。電撃復活を遂げた柳田が2年ぶりの日本一に向かって加速する。
記事は西日本スポーツ様より・・・
コールされた時の地鳴りのような大歓声。おかえりギータ!!。
役者はそろった!!。