465件のひとこと日記があります。
2017/01/03 16:14
『藤田菜七子「勝ちを重ねたい」今年は結果にこだわる』 其の1
−デビュー1年目を終えて
「あっという間でした。1つずつ挙げるとしても、ありすぎて・・・。ホッとしたとかは全くありません。もう1年が終わってしまったなという感じです。今年も5日から競馬が始まりますし、3月になったら1つ下の後輩たちもデビューします。ライバルが増えるという意味でも、もっともっと頑張らないといけないと思っています」
−16年を振り返ると
「満足のいく競馬は1度もありません。勝ったレースでも必ず「もっとこうした方が良かったかな」と思うことが多かったです。乗れば乗るほど、その気持ちは強くなってきます」
−JRA6勝、地方8勝。16年最終週にはシルヴァーメテオで勝ち星を挙げた
「たまたまです。馬群の中にいて、前の馬の影響を受けてどんどん位置が下がってしまって、想定外の競馬でした。それでも、外に出したら、馬がしっかり伸びてくれました。馬のおかげで勝つことができました。1年を通じて大きなけがもせず競馬に乗れたことで、騎乗に対する“幅”は、多少出てきたとは思います」
−川崎で同期よりいち早くデビュー。精力的に地方へも遠征をした
「いろんな場所で騎乗依頼をいただけたのは感謝しています。私自身も、いろんな競馬場でレースに乗せていただいて、いい経験になりました。木之前葵騎手など、会いたかった人にも会えて、すごく勉強になりました」
−16年ぶりの女性騎手誕生。周囲の関心も集中した
「今までと同じことをやっていても、注目されていたので最初はびっくりして、驚きました。葛藤も少しはありましたね。なんでここまで・・・って(笑)。でも、たくさん注目していただけることが、ありがたいと思っていました。今後もたくさん女性騎手が増えたらいいなと思います」
−私生活でも注目された
「それが、全然ないんです(笑)。私自身もあまり感じないんですよね。もちろん競馬場で勝負服を着ているときは皆さんに認識していただけるのですが、私服で出歩いているときは分からないですし、声をかけられたこともないんです」
−今後はそのあたりを変えたい
「もちろんジョッキーとして知ってもらいたいですし、競馬はギャンブルではなくてスポーツとして魅力があるものだということも知っていただきたいです。自分が技術を上げて勝ち鞍を残すことで、競馬にみなさんが興味を持ってもらえたら一番いいと思います。デビューしてまだ1年で、大きなことを言える立場ではないのですが、私をきっかけに女性ジョッキーがもっと増えてくれればいいなと思っています」
−勝つことが最大のアピールになる
「私としても、勝つことができたときに一番、ジョッキーになって良かったと思います。そこが楽しいと思えるところですからね。逆に、勝てないときが長く続いたりとか、なかなか思うように乗れないときが多いと、つらいなと考えるときもありました」
−気持ちの切り替えはどうしていた
「願掛けとか、ルーティンは特にないんです。競馬が終わった直後のことは考えないというか、すぐに次のレースが控えているので、その場では引きずらないようにしていました。その日が終わってから、レースをよく見直すようにして、研究をしていました」
−体調管理は
「意外と丈夫なんです、私(笑)。疲れも1回寝れば取れます。去年も1年間、風邪をひきませんでしたから。体重も余裕がある方なので、体力や筋力をつける意味でも、食事の量を増やして管理してきました。丸山騎手や野中騎手には競馬のことや調教についても、教えていただくことが多かったです」
−息抜きは
「全休日は寮にいることも多いですが、買い物にも結構行きます。たまに都内に出ることがいい気分転換になったりしています。あと、車の免許を取ったことで行動の範囲は広がりました。美浦トレセンの周りは本当に何もないので(笑)。自分でどこへでも行けるのは便利です」