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2015/02/15 02:15

競馬と馬術と学術と.1

私のちょっと変わった経歴の話。

以前にちょーっとだけ触れた事がありますが、私は馬術の選手であったと同時にアマチュアの学者としてのキャリアもあると言う、すこし変わった経歴を持っています。
コラムや掲示板投稿をするときが馬術経験・競馬歴・学術経験の3つを基として分析や回顧を行っているのですが、今回ちょっと学術について触れてみます。

私は大学時代、経済学部に所属しており、まぁハマり症な性格から学生にしては珍しく経済学の勉強と研究に没頭していました。そんなワケで先生には相応に評価されていたのですが、ある時から嫌気がさして来てしまっていました。

経済学は「想定」「仮定」「推定」と言った枠組みから抜け出せないと言う特徴があり、いくら「こういう風にすれば世の中が良くなると思う」と論じたところで、実際に経済を動かす事でもしない限り持論の検証・立証のしようが無いのです。

その後大学を卒業し、就職したワケですが、出社一日目に会社にある日経新聞を読んだとき、「これからずっといやでも経済社会に関わっていくのに、不毛(と感じている)な経済学の道を進むべきなのか?」という考えが頭をよぎり、それ以来スッパリ経済学から足を洗いました。

たまたまその時、科学雑誌のNewtonで始皇帝の兵馬俑について取上げられていました。
始皇帝の大軍団を形成していたのは戦車兵、馬の直接またがる「騎兵」は偵察部隊として隅っこに配置されている。その理由は「鐙」が発明されていないかったため、乗り手が、馬の上で踏ん張る事が出来ず、攻撃力が低かった事が理由、などと述べられていました。

「馬具にも色々な変遷があったんだなぁ。」と感じた私は何故か無性に「鐙の起源」について知りたくなりました。そして、なんか自然に史学に転向したのです。
程なくして、鐙の起源よりももっと根本的な部分、馬の背中にまたがる「騎乗」の起源についても知りたくなりました。

騎乗に起源は諸説あるも、だんだんと源流に向かって行く中で、古代の騎兵・戦車兵の運用にはやたらと詳しくなりました。
そして、2年が過ぎました。ある時、
「俺、史学やってるけど、こんなん本に書いてあるのを頭に叩き込んだだけじゃん。誰かが知っている知識を自分の中に入れただけじゃん。自分でウクライナやカザフに調査に行けるワケでもないし、どうしようもないな」
と思うようになり、自分のやっている事が突然むなしく思えてしまったのを覚えています。

ちょうど、これまた素晴らしいタイミングで、その当時住んでいた仙台市、そして宮城県にも競馬場があったと言う話を馬仲間から聞く事がありました。

「なぜ、今は競馬場が無いんだろう?」
また、無性に知りたくなりました。そして、「騎乗の起源」はとりあえず置いておこうとなったのです。

次につづく。

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    2015/02/15 13:19 ブロック

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    2015/02/15 11:46 ブロック

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    2015/02/15 05:37 ブロック