245件のひとこと日記があります。
2014/12/07 20:48
−分析依頼− サンドメサージュ
分析依頼のメッセージを頂きました。
アラシさん、お疲れ様です。
突然で恐縮ですが、アラシさんに見て頂きたい馬が1頭居る為、無理を承知でメッセージさせてもらいました。
馬の名前は「サンドメサージュ」
今週の中京1Rダート1400に出走予定です。
〜中略〜
こんな素質馬でもない未勝利馬を見て頂こうなんて図々しいお願いで申し訳ないのですが、返事は急ぎませんのでこの馬が引退するまでに1度だけでもアラシさんに分析して頂けたらと思います。
ではでは、僭越ながら分析を行って行きたいと思います。
サンドメサージュの分析
パドック
新馬戦
まず真っ先に受ける印象は「首が短く見える」という所です。
馬はリラックスした時など筋肉が柔軟な時ほど、首を真直ぐ前に伸ばして歩く事が出来ます。歩行・走行時に首の前後動が躍動に飛んでいる程、原則的にはストライドを伸ばして速く走る事が出来ます。
それがちょっとサンドメサージュの場合は固かったかなと。
首の前後動きがそれほど躍動していないので、踏込みにも同じく躍動感がありません。首が少し高く上がっているので、ある程度周囲を警戒していた部分もあるかと思います。馬って警戒している時ほど、頭の高さが上がるんですよ。目線を高くして周囲を警戒しやすくするためにね。
全体的な主観印象としては緊張しているように見受けましたね。
それで、頭を高くすると重心が後ろに残って、背中を低くしてしまうので、後脚の踏込みが浅くなる。踏込みが浅いと後脚がエネルギーを蓄えられないので、全速力を出す事が難しくなります。また、馬の体は頭が上がると、背中の筋肉が緩くなる構造になっているので、騎手の重量を重く感じてしまう弊害もあります。
今日
大きな変化があった様には見受けませんが、いくらか余裕が出てきた様には感じます。自分から速脚になるなど、動きそのものは軽くなっていたので…。ただ、やはり首の躍動に欠けるのは目に付いてしまいますね。
レース
前走
スタートは五分から推して行きますが行脚がつかず、徐々に後ろへ。高倉騎手のコメントでは砂を被って怯んでしまったとの事ですが、それはその通りで、ちょっと砂がかかるポジションに入ったら若干頭を外に向けて拒絶している感じが出ています。
高倉騎手が推しても推してもポジションを上げようとしない辺りの様子が拒絶的だったので、他馬との接近や干渉には嫌悪感を示しているようです。
首が躍動していないのは、他馬と比べると明らか。パドックの感じがそのままレースにも出ましたね。
すぐにストレスの溜まる状況では、要領の良い同期に比べると置かれてしまいます。「俺が俺が!」と言うようなポジション争いになるとどうしても引っ込み思案な分で、ポジションを取りに行けない感触をうけました。
今回
前走がトラウマだったのか、休み明けで乗り込み不足だったのか。最初から前進気勢を欠いていました。馬は調教で追切ったり、レースを経たりすると前進気勢が上がって仕上がってきます。前進気勢が上がると、走る事に集中出来、外界からの刺激を受けても影響されにくくなる(例:骨折していても走りきってしまう等)のですが、今日のような状態ではそうも行きません。
精神的な部分が影響して調教しても中々、前進気勢が乗って来ないようです。また、その分、少し呼吸器の疾患の影響も感じ易いと言えるかも知れません。 レースで大きく負荷を掛けるとまた違うのですが、この馬の場合はどうか?と率直に感じる部分もあります。
首の躍動は前回よりも良くなっているように感じます。体そのものは上積みしているのではないでしょうか。
今後
新馬戦では嫌々ながらも馬群に入って追走出来ていたので、本来の能力的にはもっともっとやれるハズです。精神的に脆いので、この辺がどうしっかりしてくるかと言う事になるかと思います。どうしても体がコチコチになってしまっていたり怯んでしまっているので、競馬を組み立てるのに大きな弊害が出ているように感じます。
まだ2歳なので、この辺は自然にある程度までしっかりしてくるとは思うのですが、もっと勝気な雰囲気が出ると良いんですけどね…。
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AyAさんがいいね!と言っています。
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アラシさん
>ゅんさん
いいね!ありがとうございます!
今回の分析でまた少し馬力が上がったと思います。25000くらいかな? -
アラシさん
>TERUさん
お役に立てて何よりです!
馬の見方については、乗れる・乗れないで大きな差はあるものですが、その人の見識なりに何度も見返す事の方が大事だと思っています。
私も、一度レースを見ただけでは大した情報を読み取る事はできません。
レースが終わった後に何度も何度もVTRを見て分析して、前走なども見返した上で書き込みをしています。
馬力(うまりょく)を上げて行くには、地道な努力が必要なものなのです。 -
ゅんさんがいいね!と言っています。
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たこさんがいいね!と言っています。
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TERUさん
素晴らしい分析!
ありがとうございます。何度も読み返しています。
やはりただの競馬好きの自分と、実際に馬と接してきた方とでは、馬の見方に雲泥の差が出ますね。
パドックやレースの見方など、とても勉強になります。
今回は予想以上に残念な結果になりましたが、精神的な問題が解消されて、何とかスーパー未勝利が訪れるまでに勝ち上がって欲しいと願うばかり。
芝・ダート・距離など以前に、精神面が成長しないと厳しいですね。
数ヶ月後の「サンドメサージュのその後」に期待します(笑)
今回はお忙しいところ、ありがとうございました! -
TERUさんがいいね!と言っています。
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アラシさん
elcoさん、ぴかりんさん、Dr.stop!さん、いいね!ありがとうございます!
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アラシさん
>セロリさん
そう!最近は条件馬や一勝するために頑張っている馬を見る面白さにも気づいて来たんよ。
競馬を観る時ってどうしても上級のレースでの勝ち負けばかりに気が行ってしまうけど、どの馬も陣営も一つでも上を目指して頑張っている。
そこに試行錯誤があって、継続してみているとホントに面白い。
クラブ馬は本当にそういう意味では、出資者の夢を背負いながら一勝一勝を追いかけているよね。 -
Dr.stop!さんがいいね!と言っています。