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2016/12/16 16:38
ラムサール条約。
画像は、2005年11月のラムサール条約締約国会議(第9回)で登録地が増えた事を報じた雑誌記事。
1971年にイランのラムサールに於いて、湿地や干潟を保護・維持する目的の国際条約が締結された。正式名称は『とくに水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約』。あまり長ったらしいので通常は『ラムサール条約』と呼ばれる。
日本は1980年に加盟、2000年代まで13箇所だった。画像の2005年に20箇所を登録して合計33箇所になった。東日本に偏って分布していた登録地がこの時に改善された形である。後には徐々に追加されてゆき、昨年(2015年)には50箇所になった。
美しい自然環境を守ろうという意思は理解できる。だが、そもそも湿地をどのように保全・維持するのかという方法論が日本国内では語られない。少なくとも、不届き者のゴミ捨て場にはならなくなったが。
湿地は移ろいやすい環境である。簡単に乾燥化が進み、植生が変化してしまう。つまり、放っておけば良いわけではないのだ。
そしてもちろん住民にも生活がある。登録地には有名観光地を含んだ場所もかなりある。商売に携わる住民は観光客が増える事を望むが、無闇に増やすとあっという間に環境は破壊されてしまう。いわゆる二律背反というやつである。
田舎が抱える問題はかなり大きいものである。
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