J1／C大阪vs大宮

J1第6節。唯一のナイトゲームとなったセレッソ対アルディージャはC大阪のホーム・長居スタジアムで行われた。

香川や清武、乾を世界へ輩出したのがセレッソ大阪。その若き才能を開花させたと言ってもいい監督が現C大阪のレビー・クルピ。今季は柿谷のブレイクがクラブとしても期待が掛かるが、チームも今季は決して悪くないスタートを切った印象。
方や大宮の監督はベルデニック。主に守備を徹底し、攻撃はカウンター狙いで今までの大宮を飛躍的に変えた監督。
この試合では大宮にとってJリーグ20年の歴史に一つ大きな記録が掛かる試合だった。鹿島と並ぶ連続無敗記録17試合を刻むかと注目される大宮が、勢いそのままに意外なスーパーゴールで試合を動かした。

試合開始のホイッスルが鳴って2分もしないうちに大宮・金澤がセンターハーフウェーライン付近からロングシュートを試みる。ゴールへ向かっていく弾道を「…まさか？」とボールの行方を追った観客や視聴者も多かった事だろう。ボールは見事にゴールネットを揺らす。40M近くはあったか。世界と比べてもそうそうお目見え出来ないプレー。一瞬の閃きが実に美しい「画」を魅せてくれたゴールだった。

先制した大宮だったが、先にあげたセレッソ柿谷に同点ゴールを許す。
その上、後半にはDF・高橋が退場。ジャッジに不服だったのか給水ボトルを一蹴。チーム戦術に長けた効果的な攻撃参加も出来るDF、チームの好調を支えてる選手でもあっただけに実に残念なシーンだった。彼には更なる制裁を課せられる事になってしまうだろう。

ここから劣性に立たされるかと思われた大宮だったが、やはりこれが実力なのか。特に先の金澤と青木のボランチが攻守に奔走。ボールは持たれても全体が崩れない。ましてや、試合終盤にワンチャンスをFWズラタンが見事な個人技から決勝ゴールまでモノにする。

結局試合は大宮が勝利。これで17試合無敗。次の試合で新記録が掛かる。その相手は同じく埼玉の浦和。この時にこの相手。なんとも言えない廻り合わせのダービーがサッカーファンとして楽しみでならない。