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2019/09/21 17:40

凱旋門賞 と 血の濃度 2(エネイブル)


前回は凱旋門賞を勝った牝馬コロネーションの、キツイ近親配合による弊害の話でした。

察しが良い人なら既にピンと来ているでしょうが、コロネーションと共通点が多いのがエネイブルなのです。



エネイブルも、凱旋門賞勝ちの牝馬なのは、誰でもご存知でしょう。

そして、ややキツイ近親配合馬なのも有名ですよね。



エネイブルの血統表の、父父父、母父、をご覧ください。
 (※日記の一番上がエネイブルの血統表です)


父父父サドラーズウェルズ、母父サドラーズウェルズ ですから
つまり、サドラーズウェルズの3×2の配合なのです。

そして血統表の全体を、ニアークティック系とターントゥ系が覆いつくしています。


エネイブルとコロネーションとを比較した場合、
コロネーション程にはシンプルで直接的な近親配合ではないですが、
「遺伝子の多様性」という視点で見たら、エネイブルも多様性を失っていると言えるでしょう。

ローテーションや生涯戦績を見る限りでは、コロネーションの様な虚弱体質を
エネイブルからは感じません。(寧ろ、使い込みに耐えてる印象すらあります)

だから、エネイブル自身が虚弱体質である可能性は、それなりに低いと考えて良いでしょう。
それでも、私はエネイブルにとって繁殖入りして1〜3年目辺りが寿命的な峠だと予測しています。
過去の近親配合馬では、そういうパターンが目立つ印象なので。





今回の話はここまでなのですが、
過去の日記では凱旋門賞3連覇に挑んだトレヴの話を徹底的に書いてましたから
折角なので、同じく凱旋門賞を2連覇しているエネイブルでも、その応用方法を書いておきます。

 ※詳しくは過去の私の日記の、
  2015/07/16 20:37 トレヴ (変化01)〜 トレヴの凱旋門賞 結果編 までを読まれると良いでしょう。


詳細は当時の日記に譲るとして、トレヴは5歳時の戦績が


  コリーダ賞(1着) → サンクルー大賞(1着) → ヴェルメイユ賞(1着) → 凱旋門賞(4着)


と、大目標以外は全て勝っていましたが、


4歳時の戦績は、


  ガネー賞(2着) → プリンスオブウェールズ(3着) → ヴェルメイユ賞(4着) → 凱旋門賞(1着) → 5歳


大目標は優勝していますが、他は普通に負けていました。


そもそもエネイブルが柔らかい走りをする馬なのかという問題は無視しても、
エネイブルは、これまでの生涯戦績が1度だけ3着に負けているだけで14戦13勝ですから。

既に、硬い馬だろうが、柔軟な馬だろうが、どっちにしろ適性的な取捨は不可能なのです。


仮に、エネイブルが柔軟な馬だとしましょう。
と、すると、古馬初戦のセプテンバーS1着は、硬くなってしまったと普通なら考えるべきでしょうが
凡走しても好走しても常に1着であるエネイブルにとってはセプテンバーSエクリプスSでの1着とは
凡走なのか好走なのかが判断不可能なのです。


逆にエネイブルが硬い体質の馬だとしましょう。
と、すると、18頭立てと19頭立てという多頭数での凱旋門賞で2度も優勝しているというのは
おかしな話です。
仮に硬い馬だとしたら突き抜けて強い馬だと考えるしかありません。
(実際にはエネイブルが硬い馬という事は無いのでしょうけれど)


では、仮にエネイブルが柔軟さと硬さの中間的な適性の馬だとすると、
適性的な弱点は出なくなる訳ですから、適性面での取捨は不可能という事になります。



まとめると、

 トレヴは適性で凱旋門賞を連覇していた馬で、

 エネイブルは適性以外の面で凱旋門賞を連覇した馬


だからエネイブルに関しては、柔軟さでの取捨は出来ないとなります。


  ---つづく---

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    2019/09/22 22:59 ブロック