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2019/09/20 23:37

凱旋門賞 と 血の濃度 1(コロネーション)


今年も凱旋門賞の季節がやってきましたね。
EU競馬のシーズン総決算に当たるレースです。


凱旋門賞と言えば、この馬でしょう。

       コロネーション(Coronation)(1946年生まれの牝馬・1949年の凱旋門賞勝ち)
        https://db.netkeiba.com/horse/000a012b92/


コロネーションの為に、凱旋門賞の賞金を大幅に増額してEU競馬最高のレースにしたと言われていますし
増額から今日まで70年くらいを経ても、今尚、EU競馬の最高峰レースとしての地位を
確立し続けていますから立派なものですよね。

昨今は、EUでも2000mのG1が評価されがちですが、
2008年の賞金増額もあって、その存在感は変わらずという印象です。

それに日本馬による参戦も大いに貢献している面もあるでしょうね。
今年も何頭かが出生予定のようです。



凱旋門賞と言えば、コロネーション。

そして、近親交配による弊害と言えばコロネーション。

これが競馬界の常識です。



仏国の大富豪にして伝説的馬産家であるマルセル・ブーサック
(一般的にはマルセル・ブサックですが私はブーサックと呼ぶ癖がついているので)は、
自家生産馬の近親交配を意欲的に試したそうです。

近親交配する事で強い馬が生まれる事に最大の注目をしたのでしょうね。
それは一面では正しいですし、実際にマルセル・ブーサックは多くの活躍馬を生産しました。

マルセル・ブーサックは自家生産馬のトゥールビヨン(Tourbillon)(トウルビヨン)という
仏ダービー馬が種牡馬としても大成功したので、これを近親交配させて名馬を作ろうと考えたようです。


コロネーションの血統表の、父父、母父を見てください。
 (※血統表は日記の一番上。因みに画像はトゥールビヨン系のシンボリルドルフ


父父トゥールビヨン、母父トゥールビヨンと同じ馬ですから、
つまり、トゥールビヨンの2×2の配合なのです。

あとはテディ(Teddy)の4×4もあります。
これはコロネーションの父であるジェベル(Djebel)をも再現しようという狙いも感じ取れます。

ジェベルも、やはりマルセル・ブーサックの自家生産馬で名競走馬であり大種牡馬でした。



2×2の近親交配をすれば、コロネーションの様な凱旋門賞馬が作れるなら、誰でも真似するでしょう。
しかし、コロネーションは虚弱体質でした。それはどう考えても強すぎる近親交配の悪影響が理由です。

そしてコロネーションは繁殖牝馬に上がって、不受胎や死産を繰り返し、とうとう仔を産めませんでした。



最近の遺伝学では、近親交配の弊害が発現する理由のひとつには
健康を保つ為の免疫の遺伝因子の多様性が無くなるとされているようです。

言葉がややこしくなったので、逆の表現にしましょう。


     「健康には多くの免疫を持つのが秘訣」とされているようです。


だから、同じ遺伝子ばかりを配合しては、免疫不足になる、従って虚弱体質になると
現状の遺伝学から私は考えています。

  ---つづく---

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    2019/09/22 22:57 ブロック