競輪
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2019/09/11 19:41
馬を御す ７（ハミ ２）
まずは、ラストスパート時のハミ操作の定義からしましょう。
�。韮�サインとして激しく手綱をシゴく
（つまり、強くハミを引き付け、戻し、引き付け、戻してを繰り返す操作です。
騎手が激しく手綱を持つ拳を前後にシゴく動作です。）
�▲魯澆鮑険Δ匹舛蕕�へ振ってハンドル操作する
�△亡悗靴討楼柄阿砲皀優奪閥デ呂瞭�記で書いたかも知れません。
競走中には、馬はハミを頼って進むのでハミの向きを変えると、変えた方向へと馬は進む訳です。
その際には騎手の体重移動なども加えるとより無駄の少ない走りが可能です。
例えば、バイクや自転車で高速でコーナーを曲がる場合には、ハンドル操作は僅かで
体重移動が主体なのをイメージしてください。
競馬はバイクほど極端ではないですが、自転車には近いかも知れません。
急ハンドルを自転車で切ったらバランスを壊すのと同じように、馬も自然なハミ操作が要求されます。
バイクや自転車の運転経験がある方ならピンと来るとは思いますが、
人間はハンドルを切る時には「このカーブでは、このくらいのハンドルの切り方をしよう」などとは考えません。
無意識が過去の経験から自分の思い描くコーナーリングの軌道に合わせて
ごく自然に体が動きハンドル操作をするのです。
逆に運転が出来ない人で考えれば無意識操縦の意味が理解しやすいです。
自転車に乗れない人に練習させると、ハンドル操作もカクカクで上手には曲がれないですよね。
つまり、経験則から体がバランスやハンドル操作までを全て運転では行っている訳です。
自転車に乗れる人は、イチイチ、運転する時に
「サドルに跨って、ペダルを右足から漕ぎ出し、次は左足で漕ぎつつ、周囲を確認して、
次の道を曲がる為に一旦ブレーキを掛けて、減速しつつ周囲を安全か確認して、
ハンドルを８度切って曲がろう」
なんて考えて体を動かしてなどはいません。
単に自転車を漕いで次の道を曲がろうとぼんやりイメージするだけで、自然に体が運転を覚えていて
自然に動く訳です。
競馬での騎乗も基本的には同じことです。
特に、咄嗟の動きが要求される乱暴な操縦が要求されるラストスパートではそうです。
一瞬だけ馬群に隙間が出来てそこを突くとか、スッと外へ持ち出して鞭を乱打して馬を追うなど
頭で考える前に漠然とした勝負のイメージに従って自然と細かで精密な操縦を素早く正確に
行うハンドリングは、その一環で行われる
騎手がこっちへ行こう！という一瞬の判断に自然と反応する無意識の操縦術
なのです。
そして、無意識の操縦術にも、上手い下手があり、
騎手としての才能がダイレクトに出てしまう部分と言えるでしょう。
単純に運動神経とか、球技のセンスとか、そういった類のモノと考えて貰って差し支えありません。
自転車やバイクではあまり気付きにくいのかも知れませんが、
公道を走る自動車ではドライビングの上手い下手は目に付くものです。それくらい競馬の騎手でも個人差があるという事です。
ＪＲＡ騎手免許は、かなり変な基準で取得に至るシステムですから
下手も上手も色々と混じってしまっています。
これがＥＵなどですと見習い騎手のような制度があるようで、重賞で下手糞なハンドリングを
する騎手は、ほぼ見かけません。ＪＲＡには普通にいますが。
---つづく---
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