新種牡馬キタサンブラックを考察

最近社台SSの公式サイトが出来たという事で、まずそこで新種牡馬キタサンを見てみましょう。


社台スタリオンステーション公式サイト
https://shadai-ss.com/

社台スタリオンステーション公式の種牡馬状況　
https://shadai-ss.com/cms/wp-content/uploads/2017/12/ShadaiStallionStation2018.pdf


２０１８年２月５日現在
この公式版のPDFによるとBook Full （種付け申し込み満口による募集締め切り）の種牡馬は、７頭

エピファネイア　250万円
キズナ　　　　　350万円
ドゥラメンテ　　400万円
ハービンジャー　350万円
モーリス　　　　400万円
ルーラーシップ　400万円
ロードカナロア　800万円


それに加えてPrivate扱いのディープとキンカメも、ほぼほぼ満口とみて間違いないでしょうね。



一方で、今年の新種牡馬となる

イスラボニータ、キタサンブラック、サトノアラジン、ドレフォン、、、、

などは、どれも満口に達してません。
これは珍しい現象で、新種牡馬であってもカナロアやドゥラなどは、私の記憶では
初年度から２００口級の満口だったと思います。

理由は、既存の種牡馬達がかなり人気を占めているからなんでしょうね。



今回はキタサンの話なので、キタサンと比較できそうな馬を並べてみましょう。


　キタサンブラック　新種牡馬　500万円

　　ドレフォン　新種牡馬　300万円
　　オルフェーヴル　500万円
　　ダイワメジャー　500万円

新種牡馬での比較なら輸入種牡馬のドレフォンがちょっと価格帯も近いですね。
先輩種牡馬としてはオルフェとダイワメジャーが同価格。

これらはキタサンを含めて、どれも満口でないという共通点があります。
この価格帯に問題があるのかも知れないですね。

あと社台SSに種付け料３００万円以上でスタッドインしているので当然ですが、
４頭ともに現役時代には有名G1を複数勝利しています。

総合的に考えてキタサンが満口になってないのを単純に不人気だとするのは違うとなりそうですね。
普通に人気種牡馬の１頭だと考えるべきでしょう。




で、人気種牡馬キタサンブラック産駒のレースでの良い点と悪い点を洗い出してみましょう。

血統と現役時代の戦績を見れば、凄く簡単ですからね。


●良いポイント

　・日本の芝適性が高い
　・スピードがそこそこある
　・パワーがある
　・気性が良い
　・前向きな気性で先行力がありそう
　・仕上げやすい
　・ダートもこなす


●悪いポイント

　・外から被されると弱い
　・直線での馬体を併せての叩き合いは苦手
　・厳しいペースは苦手
　・多頭数レースは苦手
　・やや使い減りする　
　・追って味があるわけではない



こうやってキタサン産駒の傾向を並べてみて解るのはプラスポイントが非常に多い。
マイナスポイントは、どんな血統の馬にでもあるような普通の要件なのでさして気にする必要もなく、
致命的なマイナスではないという事。

正直言って、私はキタサンの種付け料５００万円というのを見た瞬間から
高過ぎじゃ？と思ってましたが、よくよく考えると妥当かもなぁ〜と思えてきました。

例えば、
ダイワメジャー産駒の傾向と似てるわけで、そのダイワメジャーは５００万円ですからね。



更にキタサン産駒を考えてみます。


距離適性は、弱い産駒は１４００ｍ〜１８００ｍがベストで、強い産駒は１８００ｍ以上が向く。

成長度合いは、平均としては菊花賞の時期から力を付けて、古馬でたまに好走する。

戦法は、父同様に前残り馬場を楽に先行するのが一番。

血統的には父のスタミナが遺伝するので、良いポイントで書いたスピードとパワーも持ったタイプの
スタミナ型の馬になるのが産駒傾向の基本。
よって配合相手にどんなタイプを持ってくるかでもタイプが変わってくる。

日本ダービーに適性が向くというタイプの種牡馬ではないけれど、トライアルなら狙えるでしょう。


POGなどで産駒を見抜くコツは、馬格が雄大で機敏そうな馬を選べば良いでしょう。
それは即ち現役時代のキタサンブラックと似た馬体を持って生れて来た産駒の可能性が高いのですから。


　おわり