84件のひとこと日記があります。
2016/10/20 14:39
物理が当てはまらない競走馬(その3)
続き)こうなってくると相馬は例外のない科学から確率的な世界になってきます。
遺伝により優性形質を引き継いでいたとしても、そのまま能力まで引き継げる仔は限られており、さらに複雑さを倍増させます。
つまり馬選びは「傾向」という曖昧な要素で成り立ち、それを経験とセンスによってコツコツと積み上げて最も確率が高そうと思うところに賭けてゆくゲームになります。
だから競馬は面白いんですよね。
さて現在の日本競馬はTurn-toの系統が支配的です。
ニホンピロウイナーの驚くべきスピードを目にしてから、軽い馬場が多かった日本競馬の未来がうっすらと見えた気もしましたが、その次に現れたリアルシャダイやブライアンズタイムがステイヤーだったので驚きました。そしてスピードとスタミナの両方を兼ね備えたTurn-to系の巨星サンデーサイレンスの登場となるわけです。
最後に私個人としてはプロフィール写真に使っているBuckpasserの血が大好きなのです。
私が競馬に夢中になっていた時代に、代表的な種牡馬から生まれた大物の多くにこっそり母系にBuckpasserが潜んでいたりします。
その多くはマルゼンスキーを経由していますがヤエノムテキ、サイレンススズカのように他の流れからも大物を出しています。
産駒が日本で活躍したSeeking the GoldやMiswaki、Woodmanなども母父がBuckpasserですね。
いまはもう血統表の奥に追いやられて影響力も薄れてしまいましたが、一時期Buckpasserこそ影の主役だったのではとも思っています。
それにしても競馬は生産もレースも奥深く、正解のないゲームとしてこれからも楽しまれてゆくのでしょう。
競馬に限らず、どんな世界でも知れば知るほど結論を口に出しづらくなるというのは同じようです。おわり。