“鬼脚”小橋正義の引退。

遠かれ早かれ、この日が来ると思っていました。
あの熱い日々をありがとう。
小橋正義と云う男に賭け、戦った日々を私は一生忘れない。
さらば鬼脚。ありがとう鬼脚。

で、昔作った詩…。

「雨に散る“鬼脚”小橋正義」

雨のために小橋正義が着外となった　
彼のことだから雨をうらんだりはしない　
敗けましたと大きくうなづき　
深いためいきをもらした

晴天つづきだった今回のシリーズに
雨が落ちたそれも物凄いどしゃぶりだった　
普通なら中止だった　
だが決勝戦になっていたので続けた

天を仰いでオヤジ達は嘆きと悲しみの底に沈み　
鬼脚の胸には
この雨が生涯忘れることの出来ないものとなった　
こんな雨は又とない雨だ

花月園の雨は物凄い音がする
私はそれをよく知っている
過ぎし日に私はそれを詩った

雨に散った鬼脚の心に　
この日の雨は染み込んだに違いない
心の底まで濡らしたに違いない
私はその姿を目に浮かべ
まつ毛をびしょびしょに濡らしていた

私は雨を愛した詩人だ　
だが私は小橋正義を愛する故に　
この日から雨が嫌いになった　
私は雨をたたえる詩に別れて
雨の詩はもう作らないと心に決めた