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2012/06/29 13:41

私が愛した忘れられない牝馬 その2

さっき、他のコメントで「ホクトベガ」の名前を書いたら、またじわ〜っと思い出してしまいました。

私が、その死をどうしても思い出として美化できず、思い出すたびに涙が出る馬が、先に書いたサンエイサンキューホクトベガなのです。頑張って走る牝馬はちょっとくたびれたOLの元気の源でした。彼女たちが元気で走る姿にどれだけ元気をもらったことか。そんな彼女たちがなぜ幸せな第二の馬生を送れなかったのかと思うだけでやりきれなくて涙、涙でした。

生まれた牧場ではさほど期待をされていなかったベガ、牧場の方が「大きすぎるくらいで、2つも勝てば上出来」とコメントしていました。
でも嬉しい誤算で、新馬戦を勝ち、春のクラシックにも乗り、秋を迎えました。輸送が苦手で輸送競馬は体重が減ることも克服し迎えたエリザベス女王杯、そこで9番人気を嘲笑うような勝利、そこから彼女の迷走が始まりました。G1を勝ったことにより、重い重量で牡馬との戦い、なかなか結果を出せず、障害練習までさせられた日々、そして彼女の人生を変えたのがダート交流戦への挑戦でした。

95年エンプレス杯、伝説の3.6秒(18馬身)差の大差勝ち。彼女の進むべき道が開けました。
その後ダート交流戦7連勝、彼女のおかげで、いろいろな競馬場に行ったもんです。彼女の強さを調教師は「永遠の謎」と言いました。日本のダートで敵なしになった彼女に選ばれたレースはドバイワールドカップ。日本の最終戦となった川崎記念は、仕事をさぼって応援に・・・平日なのに人の嵐でした。壮行レースとなったこのレースも楽勝。多くの人が「ベガ〜ドバイ頑張れよ〜」と彼女を見送りました。ドバイから戻ったら繁殖に入る予定でした。

そしてドバイの悲劇。詳細は書けません・・・
翌朝、駅で新聞を買った私の目に飛び込んだ一面は「ホクトベガ、ドバイで壮絶死」でした。ベンチにへたりこんだ私は涙が止まらずしばらく動けませんでした。
夜は仲間でベガのお通夜といってたくさん飲んで、ついに号泣。

何で頑張ったものが幸せになれないんだろうと、運命を憎みました。牧場では新しい馬房を用意してベガの帰りを待っていたそうです。
でも、ベガたち先駆者がいたから、今の日本馬がドバイで活躍できるようになっただけでも、決して無駄死にではなかったと思います。そう思わないと救われないから・・・
ベガは私にたくさんの元気と勇気と夢をくれました。今はドバイの星になって、後輩たちを叱咤激励していることでしょう。

私にとってホクトベガは永遠です。

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  • hikaruさんがファイト!と言っています。

    2012/06/29 14:42 ブロック

  • hikaruさん

    「彼女はモナリザ。その強さは永遠の秘密です」

    厩舎さんも新しい馬傍用意して待ってらっしゃたのに運命とは・・・

    2012/06/29 14:42 ブロック

  • 戦慄の名牝さんがファイト!と言っています。

    2012/06/29 14:18 ブロック

  • 戦慄の名牝さんがいいね!と言っています。

    2012/06/29 14:18 ブロック

  • ソーニさんがいいね!と言っています。

    2012/06/29 13:58 ブロック

  • Vaguely Noble2007さんがいいね!と言っています。

    2012/06/29 13:47 ブロック

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