競輪
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2012/07/18 12:03
ヨーロッパ競馬事情 ��
日本競馬とﾖｰﾛｯﾊﾟ、とりわけｲｷﾞﾘｽ・ﾌﾗﾝｽ競馬の相違点に騎手の鞭使用回数制限があります。
ｲｷﾞﾘｽ=7回まで(平地1R毎)
ﾌﾗﾝｽ =8回まで(平地1R毎)
日本 =制限なし
鞭やり放題の日本人騎手が英仏遠征するとなるとこのﾙｰﾙの違いに実際戸惑うと思います武豊を配して挑み2着入線しましたが武の最後直線での鞭の入れ方が裁定され4日間の騎乗停止処分を受けています。海外競馬慣れしてる武豊ですら一発騎乗停止を受ける程、鞭の使い方にうるさいお国柄と言えます なぜこんなにうるさいかと言うとｲｷﾞﾘｽの王立動物虐待防止協会(RSPCA)などの動物愛護団体が競馬は動物虐待という見地から英国競馬統括機構(BHA)やﾌﾗﾝｽｷﾞｬﾛなんかに鞭の使い方について圧力かけているんだとかﾃﾞｨｰﾌﾟﾌﾞﾘﾗﾝﾃ騎乗の岩田も当然ｲｷﾞﾘｽﾙｰﾙでKGを、ｵﾙﾌｪｰｳﾞﾙ騎乗が決まったｽﾐﾖﾝもﾌﾗﾝｽﾙｰﾙでﾌｫﾜ賞・凱旋門を戦わなければならない訳です。ﾍﾞﾙｷﾞｰ生まれのｽﾐﾖﾝは鞭使用回数制限8回のﾌﾗﾝｽ競馬を主戦場として97年ﾃﾞﾋﾞｭｰ以来ｸﾗｳﾞｧｯｼｭﾄﾞｰﾙ(ﾌﾗﾝｽ競馬において年間最多勝利ｼﾞｮｯｷｰに贈られる金の鞭)を4度獲得している世界でも一流騎手の1人です。2002年ﾌﾗﾝｽ競馬のﾘｰﾃﾞｨﾝｸﾞｵｰﾅｰ=ｱｶﾞ・ｶｰﾝ4世と、2003年ﾘｰﾃﾞｨﾝｸﾞﾄﾚｰﾅｰ=ｱﾝﾄﾞﾚ・ﾌｧｰﾌﾞﾙ厩舎と優先騎乗契約を結んでからは常に最多勝争いを演じてます。
2003年=207勝(1位)
2005年=226勝(1位)
2006年=176勝(1位)
2011年=162勝(1位)
226勝の勝ち鞍なんかはﾌﾗﾝｽ競馬を過去20年前まで遡ってもｽﾐﾖﾝ以外成し得ていない偉大な記録です。特筆すべきは2011年で、2007年にﾘｰﾃﾞｨﾝｸﾞﾄﾚｰﾅｰ=ﾌｧｰﾌﾞﾙ厩舎に契約解除、2009年にﾘｰﾃﾞｨﾝｸﾞｵｰﾅｰ=ｱｶﾞ・ｶｰﾝ4世にも契約終了され且つこの年15日間の騎乗停止があったにも関わらずｷﾞｭｲﾖﾝを6勝差で抑え3年連続ﾘｰﾃﾞｨﾝｸﾞだったﾒﾝﾃﾞｨｻﾞﾊﾞﾙから5年振りにｸﾗｳﾞｧｯｼｭﾄﾞｰﾙを取り返した事です。これは彼の強烈なﾊﾞｲﾀﾘﾃｨの強さ・ﾊﾝｸﾞﾘｰ精神を顕す良い証左と言えるでしょう
2009年ｱｶﾞ・ｶｰﾝ4世と契約終了(代わりに殿下はﾙﾒｰﾙと契約)する時を同じくしてｽﾐﾖﾝは新しい活路を求めて短期免許で日本に2001年以来の出稼ぎに来る事になるのですが、この時のｽﾐﾖﾝの身元引き受け調教師こそ池江泰寿・身元引き受け馬主が吉田勝己であったわけで、吉田一族は池添がｵﾙﾌｪｰｳﾞﾙに跨がってﾃﾞﾋﾞｭｰするずっと前からいつあるかも分からない海外遠征を見据えてｽﾐﾖﾝと関係を築き世話してきた事が伺えますまぁﾌﾞｴﾅのJCで一つ貸しもあるとも言えますが 池添に関しては腐らず年下のｽﾐﾖﾝがそうであったように海外競馬留学するなりして腕を磨き国内で一度でも200勝でもしてみせてﾘｰﾃﾞｨﾝｸﾞ争いに加われるようになった後に再び名馬に巡り合う事があれば次こそ自らの実力で指名もらって世界の舞台に飛び立って行って欲しいもんです
世界各地を転戦し世界のVIPを向こうに回しながらも毎年のようにﾌﾗﾝｽ競馬ﾘｰﾃﾞｨﾝｸﾞ争いをする一流ｼﾞｮｯｷｰがどんなｵﾙﾌｪｰｳﾞﾙを引き出すか、または引き込まれてしまうのか、9.16ﾌｫﾜ賞楽しみです
