今までで最高のレース(2)

過去最高の期待を持って産まれたシュワンツは、誕生後はその期待通りに快進撃を続けた

当牧場から至近距離にある定番の川崎で圧倒的一番人気の新馬戦を順当に勝ち上がったあと、函館2歳、札幌2歳のG?を連勝し、京都2歳ステークスを経て出走した朝日杯、かなりのメンバーが揃うも鮮やかな逃げ切りで勝利する

しかし、その同期には、個人的に強力すぎるライバルと分析していたアヴァロンフェスティバル、サンデーベルの2頭以外にも、朝日杯て寸前まで詰められたくまさんのミレニアムドスカーと、くまさんのもう1頭、ジェネラスギアがいて、二匹目のドジョウをすくうことは楽ではない試練だとはわかっていた

それでも、シュワンツ号が一番強いであろうと確信するには十分な2歳戦線を送った

次の共同通信杯も無難に勝ち上がり、三冠に向けて順風満帆で3月になる

わかっていたことだが、この時ピークに入る

なんとか菊花賞まで持つ、最高の成長過程だ

皐月賞の前哨戦は、戦略的に調子落としての出走だったため、ミレニアムドスカーに屈するも、それは予定通りのこと
本番で勝てばよいのだ

なんと言ってもこちらはピークに入ったわけで、怖いものなんてなかった

一冠目を確信しての皐月賞登録となった