俺達のクラブ競馬 開設編 前編

【俺たちのクラブ競馬・・・ノンフィクション】

結構競馬歴は長い・・・その間でも、積極的な時期・消極的な時期 自身の経済力により、いろいろあった。まぁ?G?だけは、常に買ってはきたものだが・・・


独身時代に、競馬好きな後輩が入ってきて、話が盛り上がり無茶をよくしていた。競馬場へ行って、午前中だけで10万ほどスリ、銀行へ走ったものである。今では、競馬場にもATMがあるみたいだが・・・お互いに結婚したりすると、自由にできるお金も少なくなるにつれ、競馬場に行くことも少なくなったものである。


その競馬仲間の後輩と、数年前に、ふたたぶ同じ部署となった。互いにPATで、チョロ・チョロかけている位で、変化はなかった。たまに懐かしむ程度に競馬場遠征の話しが出たくらいだ。



そんな競馬仲間だった俺たちに大きな変化をあたえたのは、更にその下の後輩が異動してきたことだった。その1番下の後輩は、最近競馬に嵌っているらしく独身であった。・・・競馬場へは、行ったことがないと言っていた。最初に競馬場へ行った時の感動が、少し蘇ったが・・・俺たちにまだ、大きな変化はなかった。いや、俺には変化はなかった。1つ下の後輩には、やや変化がみられてきたのか・・・ 1番下の後輩を連れて、久し振りに攻めませんか? と誘われる事も出てきたが、私は気のりがしなかった。正直、その時はPATでチョロチョロが調度よいって感じで、大金を1日で失うリスクを抱えたくなかった。


競馬が趣味の3人が、同じ部署となり休み時間になると、週末の競馬の話しで持ちきりになった。あまりに目を輝かして話す1番下の後輩を見ていると・・・競馬場に一緒に行こうかと気持ちも傾いてきた。


一番金銭的に余裕が出るのが、冬のボーナス後だったので、年末のラジオニッケイに行くこととなった。3人でのクラブ競馬の開始であった。



初めての競馬場となった1番下の後輩は、競馬場に着くなり感動しているようであった。私も、初めての競馬場に行った際は、こんなにも大きくて奇麗なものかとびっくりした。そんな気持ちも思い出していた。ラジニケでは、フサイチホウオーの強さが目立ち、3人とも勝つわけでも、負けるわけでもない結果に終わった。正直楽しかった。


競馬場遠征の後は、昼休みは今まで以上に盛り上がることとなっていた。他の交流関係で行っている私のPOG指名馬の話しについては、特に盛り上がった。そして、その中でPOG馬のランチボックスが出る次の年のラジニケに再度遠征することとなった。一年ぶりの遠征である。



みんなで当てて、次の日の有馬に行こうぜ が 合言葉であった。結果は、雨の降る最悪の競馬天候の中で、ランチボツクスは、馬群に沈みサブジェクトが勝つ波乱の年で、全員負けたのだったが・・・楽しかった。そして、数年後・・・このランチボックスが奇跡を呼ぶことになるとは・・・3人は、知る由もなかった。


次の年・・・今年こそは、ラジニケで勝って有馬に行こうぜと昼休みの話しは、更に弾んでいった。しかし、軸馬もバラバラ・かけ方もバラバラの3人が3人とも勝つなんて、あり得んなという話から・・・どうやったら、3人で有馬に行けるかを議論することになった。ぶっちゃけ、前半どんなに儲けていても、メイン外したら終わりやでw 持ってるだけ賭けるんやから・・・メイン当てんとな。そこで、競馬場遠征の際に時折見せていた合体馬券の話しとなった。ランチボックスが飛んだ時の2歳未勝利戦にディープの妹ヴェルサンディが出ていたんだが・・・ここは、アグネスラズベリの弟の方ちゃう? となって、
1人1万出して、3万で単勝を勝ったのだ。これが、合体馬券の始まりであった。そん時は、ヴェルサンディがあっさり勝って、外したんだが・・・3人で有馬に行くなら、メインの合体馬券やでとなった。更に調べるとラジニケでは、過去15年で1番人気2勝(フサイチホウオー・アドマイヤベガ)に対して、2番人気が8勝、3番人気がなくて、4番人気が3勝というデータがある。1番人気が来たらアウトで、2番人気が来たら有馬や!! 狙っても4番人気やな・・・と単勝狙いで行こうと決めたのは、2008年の夏過ぎであった。今年のPOGのアンライバルドが新馬勝ちし、この馬が出てきたらなぁ?2番人気で! てな話題もあったが・・・ラジニケ当週の出馬表では、500万下を圧勝したリーチザクラウンが断然の1番人気ぽかった。



この馬は、消しなんだよww 有馬に行くには、新幹線代+食費等=1人4万の12万かかる。いつも、競馬場に行くには、だいたい10万位持って行くんだが・・・1人5万×3人で15万を合体馬券にと決めていた。基本は、2番人気の馬にである。今年ダメでも、2年に1回は2番人気来るはずや・・・2番人気なら、5倍前後くらいやから、有馬遠征してもお釣りが出るでと、言い聞かせながら、ラジニケへ向かった。


阪神競馬場に着くなり、1人5万円の回収である。その15万をPAT会員に送られてきていたオマケの有馬記念のタスキに包み、それにお守りを乗せた。神頼みである。



ラジニケまでは、自由にかけれる。前半戦の2歳未勝利のバンドゥロンシャンに2万行ったが・・・惨敗した。でも余裕なんだw なぜなら、俺たちにはラジニケが残っている。



その余裕からか、9Rくらいでエインシダードマンの単勝に2万ぶちこみ、負け分を回収できた。



前日、職場では・・・チョコット競馬をやるクラブ競馬準会員や競馬をやらない非会員に、当てて、日曜は東京や! 東京みやげ何がイイ? 的な冗談を言っていた。みんな、東京なんか行けないと思っていただろう・・・



俺たちの夢は、リーチが1番人気になるであろうとわかった日から、2番人気候補のロジユニヴァースに託された。リーチは、1.3倍・ロジは、5.8倍だった。数か月、1番人気を消すという鉄の掟は、話し尽くされてきた。しかし・・・15万 1.3倍の馬を切るには、葛藤があった。単勝でなくとも、リーチーロジの馬連等々である。



いよいよパドックである。本日調子の良かった1つ下の後輩が・・・マッハヴェロシティが気になると言い出した。調子がイイだけに言葉が重い・・・マッハなら、複勝でも有馬に行ける・・・俺たちは悩んだ・揺れた。半年以上も練ってきた鉄のルールが、どれだけもろかったことか・・・



最終的には、ロジとマッハと書いた紙をクチャクチャにして、両手で隠した後輩の手を私が、選んで書いてある方にかけることとなった。神頼みである。


指した掌の中には・・・・ロジの文字が!!



拝みながらロジの馬番と同じ窓口で、単勝15万を6番のロジにかけた。後戻りは、もう出来ない。土曜日とあって、容易にゴール板前を確保できた。