「今も変わらず好きな言葉」

道端に咲く花が綺麗だと、立ち止まってみたり

風邪をひいただけの俺に、会いに来てくれたり

何かしてあげると、優しい笑顔で「ありがとう!」といってくれたり

決して人の悪口などいわず

不平不満も漏らさず

そんな天使の様な人が死んだ。


病院の帰り道、犬の様に泣いた

何も出来ない自分と、無慈悲な神を恨んだ

最後の言葉は「ありがとう」だったと、教えられた時涙が止まらなかった

何か出来たのかな?
何が出来るのかな?

涙を堪えながら、考えた

涙を流し過ぎて、目の回りと喉が酷く痛む


やるべき事もわからず、出来る事も見つからず

我慢しきれず溢れ出した涙と共に、大声で「ありがとう」と叫び泣いた。



あれから何年経ったろうか?
未だ俺は何も出来ず、変わらずにいる

でも、好きな言葉
忘れない気持ちは持てた

「ありがとう」
それを色んな人にいってあげたい

その気持ちを忘れない。