93件のひとこと日記があります。
2012/03/14 02:51
早海さんと呼ばれる日 バレ2
(保育園近くの道)
歩いている研二。その視線の先には保育園。
陽『なっくん、そらちゃんばいばーい』
子供『ばいばーい』
亜季と一緒に出てくる陽。
陽『あ!』
亜季『え?』
陽『かんとくん!』
陽がかけよる先にいたのは、研二。
亜季『…』
研二『おう』
亜季『…何してるの?』
研二『近くまで来たもんだから… は、嘘で、報告に』
亜季『報告』
研二『仕事、決まったんだ。地味だけど、長く続けられそうな仕事』
亜季『そう』
陽、先にかけていき
陽『かんとくん、キャッチボールしよ』
研二『少年野球のコーチも始めた』
亜季『…そう』
研二『…小さな一歩だけどさ、なんか今、すげえ楽しいんだ』
少し沈黙
研二『今はまだだけど…ちゃんと陽の父親として、ふさわしい男になりたいって思ってる』
亜季『私は…』
研二『ま、100回ふられたくらいじゃ、あきらめないから』
陽『かんとくん!』
研二『かんとくんじゃねえよ!監督だよ!』
★★★★★★★★★★★
(河川敷)
歩いてくる優三。
気まずく待ってる翼。
優三『おう』
隣に腰を降ろす優三。
翼『おう』
優三『あの、さ』
翼『…うん』
優三『お前と一緒にいると、すげー楽しいし……俺の事、一番分かってくれてんの、翼だと思うし…でも…やっぱ、そういう好きとは…違う好きなんだ』
優三『だから』
立ち上がる翼
翼『冗談!』
優三『え?』
翼『ほら、もともと、俺たち、付き合うとか、冗談じゃん!』
優三『え、そうなの?』
翼『決まってんだろ!!』
早足で歩いて行く翼
優三、遠ざかる翼の背中に、
優三『…ごめんな』
歩き続ける翼
優三『…あのっ!…チョコめっちゃうまかった』
歩き続ける翼。涙がにじむ。
優三『…ありがとう』
翼、涙をぬぐうと、振り返って
翼『明日会ったら、また友達な!』
優三『…。おう!』
★★★★★★★★★★★