エプソムC　予想

　私は日本一早くこのエプソムＣの本命を終えていたと言っても過言ではない。一体、どれくらい早く決めればそんな空虚な自信が沸いてくるのかと言うと、なんと年初めの京都金杯の後だ。こんな時期にエプソムＣを予想する猛者など誰がいようか。少なくとも私以外にはいるまい。エプソムＣの本命を世界一早く決めた男として早速ギネス認定してもらいたいところだが。

　私の半年越しの本命を発表しよう。◎フルーキーだ。京都金杯後から順調にいけば安田記念を除外か回避で、エプソムＣに、2〜5番人気の買いやすい人気で出ることは容易に想像ができた。私は決して予言の書を持参している訳ではない。では、どうしてエプソムＣなのか。
　それは、この東京１８００ｍという距離とコースにある。この二つの条件はまさにフルーキーにピッタリ。では、なぜ京都金杯後にフルーキーを狙いたいと思ったのか。負けたにも関わらず。
　まずは距離から。確かにフルーキーは2番人気に推されながら4着と敗戦。そもそも、このレースを勝っていたら安田記念に出走していただろうからこの論は白紙に戻る。ここで私が思ったのは”フルーキーにマイルは短い”。その前のチャレンジＣで2着だった時より明らかにパフォーマンスを落としており、京都金杯の競馬を見て、後２００ｍ長ければ差し切れたのではないかという淡い妄想を抱いた。それは、東京新聞杯や読売マイラーズＣでも変わらなかった。この馬は意外とマイルのペースに対応しきれていない。東京新聞杯の悲劇の位置取りを思い出せば分かるだろう。しかし、直線では確実に極上の伸びを見せてくれる。やはり、この両レースとも後２００ｍ長ければと考えると、妄想は広がるばかり。そもそも、忘れがちだが菊花賞6着という輝かし成績を持っている。距離延長が歓迎ではないはずはない。
　次にコース。これは京都金杯で感じたことだ。イメージ的にはなにやらスパッと切れるタイプでいかにも京都が向きそうなのかな、と京都金杯で重い印を打ったのだが実は違った。この馬は切れを要求される京都が全く合っていなかった。どちらかというとジワリジワリと伸びるタイプで明らかに東京界隈が向きそうな伸び方。それは早くも次の東京新聞杯で証明された。前述の通り、悲劇の位置と称されるあの直線向いての最内、最後方から、鬼が宿ったような驚異の伸びで3着まで猛追した。このレースを見る限り、やはり私の東京得意説は立証された。それを裏付けるように、次の読売マイラーズＣでは明らかにパフォーマンを落とした。これで隠れ東京巧者だということははっきりした。
　私が京都金杯後に思った、この馬は東京１８００ｍあたりがいいのではないかというやんわりとした妄想を実現したのがこのエプソムＣである。
　さらに、これは一週間前のことだが、エプソムＣのメンバーを見てさらにその自信は確かなものとなった。馬にとってのベストな先導役というのが存在する。代表的なのはジャスタウェイにとってのトウケイヘイロー。トウケイヘイローが逃げたレースではジャスタウェイは１００％異次元のパフォーマンスを見せてくれた。フルーキーにとっての最高パフォーマンスは重賞最高着順であるチャレンジＣだろうから、フルーキーにとってのベストな先導役はこのレースで逃げたエイシンヒカリとなる。そう、今回の出走メンバーにいるではないか。エイシンヒカリが。こうして、私の自信はさらに確かなものとなったのだ。

　対抗は少しひねって○ヒラボクディープ。忘れがちだが、この馬は名馬の称号とも言える青葉賞馬の一頭。青葉賞優勝後、長いスランプに陥ってしまったが、前走で思い出の東京コースを思い出すかのように激走。
　このパターンはダービー卿ＣＴのインパルスヒーローと酷似。この馬も重賞馬で不振が続いていたが、その前の東風Ｓで3着と服直の兆しが見えた後に、ダービー卿ＣＴでドカンと大穴をあけた。この馬を本命にした猛者もいたみたいだがそれは置いておこう。
　あの時と同じ舞台であの時の栄光を思い出したこの馬に、もう弱小重賞馬なんて言わせない。一度きっかけを掴んだ重賞馬をなめてはいけない。

　▲ディサイファは連覇を狙う。５７ｋｇというハンデ、去年とは全く違うメンバー構成。厳しい条件が揃ったが、前走重賞勝利した勢いと、このレースの優勝馬というプライドでどこまで喰らいつけるかが見ものだ。

　△サトノアラジンは個人的に評価しづらい馬だが、前走のパフォーマンスを見る限り久しぶりに印を入れざる負えない。執拗にこの馬に辛い判断をしていた私との不仲説がたびたび話題になるが、和解するタイミングをつかめれば。

◎１１フルーキー
○４ヒラボクディープ
▲１２ディサイファ
△４サトノアラジン

☆買い目☆
１１単勝
４複勝