ＮＨＫマイルＣ　予想１

　予想をする前に読者のみなさんに嬉しい朗報をさせていただく。京都新聞杯で我が本命であるアルバートドックが見事に３番目にゴール板を駆け抜け、馬券内に食い込むことができた。まことに喜ばしいことである。
　このようなことができたのも皆様の温かい応援のお陰である。まことにありがたいことである。もう一つ。天皇賞春の苦い経験を忘れることなく、その苦い経験すらも今回の予想に活かしたことも勝因の一つだろう。まだまだ、天皇賞春の教訓は活かさせていただこう。
　もう一度、天皇賞春の勝ち馬を思い起こしてほしい。ゴールドシップ。私からしてみればやはり驚愕であった。おそらく、天皇賞春前の私に今の私が勝つのはゴールドシップといっても信じないだろう。やはり、あれほどまでの気分やでおまけに天皇賞春での実績が皆無、自信を持って軸には出来なかった。でも勝った。それに、どちらかというと安定志向であったアドマイヤデウスやサウンズオブアースは馬券にすら絡めなかった。私が言いたいことはズバリこれだ。危険な道であればあるほどとびっきりの財宝が眠っていると。

　ここは天皇賞春の回顧ではなく、NHKマイルの予想なので早速NHKマイルの予想を始めいきたい。◎アルビアーノ。牝馬で逃げ馬、なおかつ３戦無敗というルージュバックをはじめ数々の馬が犠牲になってきた戦績。危険な道というレベルではない。足場はもう棘だらけ。でも私はその道を選ぶ。その道を歩んでこそとびっきりの財宝が眠っていると天皇賞春の教訓で分かっているからだ。
　とまあこんな感情論で予想するようなそこらへんの予想家と一緒にしてもらっては困る。壮大な下準備があるからこそ危険な道を選べるのだ。まず第一の下準備は展開。正直、これは一番手間取った。府中マイルというコースは逃げ粘りがあっさり決まることもあれば、大外一気が気持ちよく決まることもある。過去のNHKマイルがそれを証明してくれている。去年のミッキーアイルや３年前のカレンブラックヒルのように逃げ切りもあれば、ダノンシャンティやピンクカメオのように大外一気もある。ようは展開次第でいくらでも決め手が変貌する恐ろしいコースなのだ。間違いなく言えることは展開を読まない限り明日はない。
　前半３Ｆ３３秒台の鬼ペースで逃げたことのあるレンイングランドがスピードの違いでハナを奪うだろう。これに競り掛ける馬はいないだろう。そしてすっと２番手にアルビアーノ。レンイングランドの短距離並のペースを作りだすことから、３番手以降は積極的にいかないと予想。実質アルビアーノの平均ペースの単騎逃げが完成する。このイメージにピッタリなのが２００９年のNHKマイル。１０００ｍ通過５７秒台の短距離並のペースで逃げ、その後ろにジョーカプチーノ。そして３番手以降は離され、実質１０００ｍ通過５９秒台のジョーカプチーノ平均的な単騎逃げが完成し、後続はなすすべなく敗れ去った。アルビアーノはジョーカプチーノと同じ戦法を取れば勝てるのだ。なんだとても簡単ではないか。
　第二にローテ。展望の時に前走のローテが大事だと口を酸っぱく言っていた。勿論、予想にも多いに使わせてもらう。ただ、フラワーＣのローテを使った馬は過去１０年の間に一刀もいない。まったくの未知なのだ。だったらローテはダメではないのか。チッチッチ。甘い、砂糖のように甘い考え方だ。一方でスプリングＳのローテは[０．２．０．３]と勝ち馬こそいないものの連帯率は驚異の４０％。関係ないではないかと思われるかもしれないが関係はある。フラワーＣとスプリングＳは同じ中山１８００ｍ。それだけではない。時期も同週で一緒。関連性は多いに高い。これはもうスプリングＳとフラワーＣは＝関係といっていいだろう。
　第三はこの馬の地力の高さ。三連勝もさることながら、この馬が叩きだしたラップも実に優秀。２走前は１４００ｍの激しいレースにも関わらず実に簡単にハナを奪い上がり３Ｆ３４．６の好タイムで後続に影も踏ませなかった。前走のフラワーＣも優秀で、４００ｍの距離延長でスタミナが懸念されたが、最後まで伸び脚を欠くことなくまたしても後続をぶっちぎった。そんなスタミナとスピードを併せ持ったこの馬にとって両方を要求される東京マイルはベストな舞台。勝ちは約束されたも同然だ。