阪神牝馬S　2018　回顧

ミスパンテール1着　好発を切ってハナへ。楽に主導権を握ると一気にスローペースに持ち込んでそのまま直線へ。直線でも2着馬と激しい争いを演じたが、しぶとく2着馬を封じ込めて優勝。流石にこれだけのスローで逃げられれば最後まで押し切るのは当然とも言える。

今後の最大目標のヴィクトリアマイルに向けて…となると、やはりペースが上がったときの追走と脚の貯まり具合がどうなるかがポイント。そういう視点で見ると今回の競馬はほとんど参考外にも思える。ただ今回はハナを叩いたが、本当は鞍上も次走を見据えて前々での競馬をして脚を使えるか…みたいなことを試したかったと思われる。それが結局はハナに立つことになってしまった…だけのことだが、結果逃げてでもキッチリ脚を使えることを示した意味は意外と大きいのかもしれない。

レッドアヴァンセ2着　楽に2番手追走。道中常に勝ち馬を見る形でそのまま直線へ。直線も追われてからシッカリ伸びたが、終始一歩前を行かれた勝ち馬に届くことは無くアタマ差の2着。3着のリスグラシューをクビ差ながらも封じ込められたのも、本賞金加算の意味でも大きかった。ただ今回は位置取りがすべてを決したと言っていい内容。元々スローの瞬発力勝負向きの馬だし、今回のように好位に取り付くのに楽をできれば別だが、位置を取りに行って終いの脚を使えるようになれば本物だろうが…。

リスグラシュー3着　重○調教○　中団からの競馬。直線は反応が悪いのか進路を見出せない感じも見受けられたが、ジリジリとしか伸びない印象。しかし坂を上ってからグングン加速して一気に詰め寄ったが届かず3着まで。このスローの流れでよくまぁ伸びてきたなという感じだが、着差が着差だけにこの僅差は惜しい。次回はおそらく左回りのＧ1となるのだろうが、明らかに左回りの方が向いていそうな感じ。

アドマイヤリード4着　重◎調教○　このペースだから少し行きたがる感じもみせつつ好位追走で、直線入口まで好位のインでジッと待機する格好。直線は何度か進路が狭くなる形になりながらも、最後はよく差を詰めて0.1秒差の4着。直線の進路取りは本当に噛み合わないという感じ。ただこのスローの流れだからかもしれないが、好位に取り付いての競馬が出来たのは収穫かもしれない。

ソウルスターリング10着　調教○　少し行き脚がつかない感じで中団からの競馬…と思いきや、途中で掛かったのか抑えきれなくなったのか3角手前で一気に3番手まで押し上げてしまう。好位の外を確保してそこで少し落ち着いたものの、直線ではジリジリとしか伸びず、残り200ｍでは完全に馬群に飲まれてしまった。3角手前で一気に脚を使ったのが最後に影響したという見方もできるが、それにしても失速ぶりが酷い。ちょっと敗因も明確につかめないし、この感じだと復調まで少し時間がかかるのかも。