遂にこの日が・・・コロナシオン デビューへ

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『ゲートにはチャンと入るのよ、入ったらポーッとしないのよ』
『うん、頑張る☆』

2011年ジャパンカップ
もしこのレースで惨敗してこの馬が引退するなら自分も暫く競馬から離れようと思い、PATに残っていた残金全てを単勝に入れた、どうしても一番人気にしてあげたかった

丸1年以上勝ちから見放され引退すらささやかれ始めたそのレースで全てのファンの想いを背負うかのように魂の走りを見せ現役最強女王の座を取り戻した
山口厩務員の涙、それにつられて号泣する岩田J、普段涙など見せない松田師迄もが会見で嗚咽を漏らした
競馬を見て自分が泣くなんて夢にも思わなかった、信じられないほどの涙が出た
それほどの想いをぶつけて一喜一憂を繰り返した稀代の名牝ブエナビスタとの3年半

その仔コロナシオンが秋華賞当日デビュー戦を迎える
もう既に落ち着かない、まだ出走が確定したわけでもないのに・・・

本当は松田博師の下でデビュー戦を迎えて欲しかった、正直まさかの池添学厩舎
唯一の心配は学君の絶対に負けられないと言うプレッシャーが、あまりに調教をハードにし馬に負担が掛けすぎること
『2歳馬の調教なんてこんなもんさ、嫌がることばっかり今からしても仕方ないやろ』そんなぱくじぃのような気持ちにはなれないよなぁ・・・そりゃそうだ
坂路単走からコース3頭併せやら交互に行って初戦から万全の態勢へ持っていこうと負荷をかけ苦労してるのが少し心配

デビュー前から栗東に女ディープがいる、仕掛けなくても時計が出る！と評判だった母ブエナ
でも負けたっていいさ、ブエナはブエナ、コロちゃんはコロちゃん、まだまだ子供だもん、願いは一つ、元気いっぱいにターフを駆けてゴールしてくれること

戴冠式と名付けられた一頭の牝馬が競走馬としての第一歩を踏み出す
休日出張でその日の晴れ姿を生で見られないボクは心の何処かでホッとしている
情けない話、当日仕事でなくても冷静に見れる自信がないのだ(笑)
いつの日か晴れの舞台で君に逢えるのを楽しみに・・・PATで単勝をガッポリ