カペラＳ

過去６回は１番人気が[0-1-0-5]で、２番人気も[1-0-1-4]と低調な数字。勝ち馬はすべて６番人気以内で収まっているので極端な頭荒れはしないが、展開ひとつで結果が大きく左右される舞台だけに、上位人気に支持される馬たちの信頼度は決して高くはない。

とりわけ今年は波乱の可能性を感じさせるメンバー構成となった。初の1400m挑戦だったオータムリーフＳを圧勝したサトノプリンシパルが有力視されているが、良馬場でも前半3F33秒台が当たり前の中山においてはその短距離適性もまだまだ未知数。A.P. Indyの系統なのでスムーズさを欠いたり、揉まれれば即惨敗の危険もある血統だけに好走には先手が不可欠。

あまりテンに速いタイプではないがサウンドガガやスリーボストンも単騎が理想。これに前走でサトノを制して逃げたダノンレジェンドやエイシンゴージャス、ＪＢＣスプリント２着で自信をつけたサトノタイガー(南関)も積極策から狙ってくるだろうし、先行争いは自ずと激化しそうな情勢。前掛かりの展開からの差し脚比べと決め打ちたい。

◎メイショウノーベルは目下オープン特別で(２)(３)着と好調。理由はひとまず置いても準オープン卒業後は(10)(７)(７)着と伸び悩んだことを考えれば、クラス慣れして力をつけてきたことは一目瞭然だ。２走前の室町Ｓは好発から一旦控えると勝負所から手応え良く進出し直線もしっかり伸びてダッシャーワン(今回人気の一角)と０秒２差の２着。

オータムリーフＳは４コーナーで仕掛けが遅れたものの、インを突いて大接戦の３着争いを浮上した。このレースの内容もさることながら、一番の収穫は良績のなかった1400mでの好走。栗東ＳやエニフＳの敗戦からすれば、前回の好戦が充実ぶりを如実に物語る。今度は[3-2-1-2]と最も得意とする1200m。しかも良馬場に限れば[2-2-1-0]と激あつだ。

チャンピオンズＣ３着のローマンレジェンドやゴルトブリッツなど砂の一流馬を送るスペシャルウィークが父で、母系もMiswaki×Alydarの配合だから力の要る中山の馬場も合うはず。調教は手控えられたが、中１週は３戦３勝。春に連勝した際も時計は目立たなかったが一杯に追われていたし、今回も輸送があることを考慮すればこの稽古で問題ない。順調に使われている強みを生かして重賞初Ｖを目指す。

○ダッシャーワンが強敵。今年凡走したのは年明けのジャニュアリーＳ７着だけで、以降は(２)(２)(１)(１)着と堅実。脚質にも融通があり、取り口も安定しているだけに重賞一発ツモがある。

▲シルクフォーチュンはカペラＳに過去３回出走して(４)(１)(３)着。さすがに往時の迫力は薄れているが展開がハマれば台頭の余地。△タイセイファントムはBlushing Groomの系統でNorthern Dancerのクロスだから案外格上相手の方が力を発揮しやすいかもしれない。実力的にも千葉Ｓではダッシャーワンを破っているだけに侮れない。