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2014/11/09 12:00
アルゼンチン共和国杯
東京2500mはステイヤーの領域。直線の長いコースだから決め手も重要だが、それ以上にパワーやスタミナがクローズアップされる舞台でもある。57キロを背負っているホッコーブレーヴ(天皇賞(春)3着、日経賞2着)、フェイムゲーム(天皇賞(春)6着、ダイヤモンドS1着)は共に長丁場への適性を見せているように戦える下地は十分。あとは状態やハンデとの兼ね合い。
逆にこの距離で不安が残るのは活躍が中距離中心のラブリーデイやステイヤー気質が重すぎるデスペラードあたり。人気と実力のバランスがとれているのは5歳クリールカイザーだろう。昨年準オープンの立場から格上挑戦したステイヤーズSで早め早めの競馬から5着に粘り込み非凡なステイヤーとしての才能を垣間見せたように潤沢なスタミナに自信のあるタイプ。
その後、勝ち切れないのもいかにもジリで晩成なステイヤーのジレンマだったがサンシャインSではマイネルメダリスト(目黒記念)と0秒1差2着、湾岸Sではラスト4ハロンの消耗戦を軽々と2着に3馬身差をつける快勝。確かな地力強化で着実にステップアップを果たしてきた。休み明けの札幌日経オープンは道中の反応が今ひとつで4着に敗れたがオールカマーは中山得意の馬らしくイーブンペースで3着に浮上するなど急成長の兆し。
祖母コクトビューティーはダート1200mで4勝した短距離馬だったが叔母にあたるスマイルトゥモローは02年のオークスを後方一気でぶっこ抜いた馬。クリールカイザーの母スマイルコンテストの父はヒシミラクルやナリタトップロードなど長距離の名役者を送ったサッカーボーイ。父キングヘイローもその父がダンシングブレーヴだから重厚なスタミナの血が凝縮されている。ハンデは「56キロ」出世レースVで一気にスターへの階段を駆け上がる。