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2014/11/02 13:00

天皇賞(秋)

歴史的名馬のピークはいつだって天皇賞(秋)を制覇したシーズンにある。秋の古馬王道を3連勝した00年テイエムオペラオー、04年ゼンノロブロイは当然として、17年ぶりの牝馬による秋の盾戴冠となった97年の女傑エアグルーヴ、劇的な復活劇の序章となった99年スペシャルウィーク

06年ダイワメジャーはその後のマイルCSと連勝し、07年メイショウサムソンは春秋連覇、08年にはウオッカvsダイワスカーレットによる世紀の名勝負、09年カンパニーは8歳にして初G1を奪取し、引退レースのマイルCSまで勝ってみせた。死力を尽くした激戦になるからこそ、心技体のすべてが整ったシーズンの誉れ高き金看板となる。

5歳秋。最高の秋シーズンを送るための第一関門。テイエムオペラオー以来の天皇賞3勝へ。盾の寵児フェノーメノが必勝だ。実績はジェンティルドンナ、勢いは3歳イスラボニータに劣るかもしれないが総合的に秀でているのは確実にフェノーメノだ。寵愛を受ける天皇盾からの誘いを渾身の力に変える。

春の天皇賞。昨秋を脚部不安により見送った影響が残った日経賞5着からの臨戦が敬遠され、前年の覇者にも関わらず単勝11.5倍の4番人気に留まったがレースはフェノーメノが最も得意とする正攻法。坂の下りを利用した強気のスパートで先頭に躍り出ると息の長い末脚で後続を完封してみせた。

春の京都特有の高速馬場に苦しんだキズナゴールドシップとは対照的に涼しい顔をして淀の盾を再度手中に収めた姿は、前年の天皇賞(秋)を欠場した鬱憤を晴らし、絶対に譲れない一戦を制した充足感に満ち溢れていた。そして改めて迎える春秋連覇を懸けた争い。この一戦への意気込みは相当だ。

苦く、悔しい轍を踏まないために宝塚記念をパスし、ひと足早い夏休みで英気を養い、美浦に戻ったのがレースから2か月以上前の8/29のこと。綿密な逆算を元に初時計を出したのが9/25。そこから南Wを中心に強弱をつけながらの調整。体調に合わせながらポリトラックで可愛がらざるを得なかった春とは雲泥の差だ。

一週前はウッドコースの馬場状態と久々となる左回りを意識してポリトラックで追い切りとなったが6F79秒1-4F50秒7-1F11秒7と軽快な動きを披露。単純に時計面での比較は難しいが少し物足りなさが残った前週からの変わり身を感じ取った主戦の蛯名正義も好感触を口にしている。

そしてリハーサルとなった今週。いつも通り南Wに入って予定通りの長め単走を消化。際立った時計ではなかったが目を引いたのがスムーズすぎるくらい軽やかな四肢の出と凄まじいばかりの前進気勢。気配の良さとはまさにこの事だろう。レースを察知した馬自身が体力、気力を最大限に高めている。

「春とは別馬の動き」休み明けにはなるがこの一言に陣営の自信が集約されている。見据える先には一点の曇りもない。3歳で1番人気を背負い涙を飲んだ2年前の借りを返す瞬間は万全の状況で訪れた。ジェンティルドンナイスラボニータ恐るに足らず。2000mを走り終えた時、フェノーメノ時代の幕が開く。

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