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2014/08/31 10:00
朱鷺S・小倉日経オープン
ひと頃の猛暑を思えば随分と涼しくなった。蝉の甲高い鳴き声は相変わらずだが夕刻にふと空を見上げれば一面にうろこ雲。空に浮かぶ雲は最も身近な自然である。連日話題になり、もはや社会現象化している全国軟式高校野球選手権のサスペンデッドゲームも2学期を控える日程からついに期限。決着は彼らにとっての宿題でもある。去りゆく夏を惜しむ余裕が出てくれば秋はすぐそこだ。
新潟は準メインに古馬のオープン特別【朱鷺S】が組まれる豪華版。夏場に連戦してきた馬、秋を見据えて始動する馬、長い休養を経て戦列復帰する馬と目的、用途は様々だが基本的には順調に使われて暑さにも慣れている組が有利。ただ13年2着のサクラゴスペルや12年1着のレオアクティブのように前走G1組なら久々でも力の違いで連対をもぎとるケースもある。
内回り1400mは乱ペースにもなりやすいので1番人気が予想されるプリムラブルガリスの大外は好条件だが戦績を見ると本質的には急坂向きの差し脚、中京記念5着(0秒2差)のオリービンも非根幹距離適性が高いから距離短縮は歓迎だがパワー粘りの先行馬だから斬れる馬に屈しての2?3着は想定しておきたい。相対的に考えて評価を上げてみたいのは4歳プレイズエターナル。
人気先行型だから普段は扱いづらくてしょうがない馬だが人気落ちの今回は本馬の高い素質とやらに付き合う価値もある。降級となった準オープンのテレビユー福島賞での13着は無残だがこれは横山典弘お得意の後方ポツン。たしかに発馬で行き脚はつかなかったがいくら実力馬でも開幕週の馬場であの位置取りは工夫がなさすぎる。参考外の一戦として差し支えない。
京阪杯4着やオープン特別2着1回3着3回が示す通り今回の相手関係でも力量は上位。中山でも実績はあるがアドマイヤムーン×Zafonicのミスプロ配合からして、持ち味の斬れは軽い芝および平坦コースでこそ。1400mは(4)(10)(9)着と不振だがいずれも3歳時の記録。力をつけた今なら溜めが効きやすいこの距離の方が合う可能性がある。坂路の好時計からもデキは悪くなさそうだし、秋の重賞戦線に乗るためにも結果が欲しい。
過去5年の当該コースで【10-3-7-51】複勝率28.2%とまずまずの安定感があるダイワメジャー産駒のオリービン、前が速くなれば直線一本で差せるプリムラブルガリスへの本線。コウヨウアレスは器用に立ち回れる先行馬だからこの内枠はOK。極端な先行激化に巻き込まれなければ首位戦線になる。テイエムオオタカ、ティアップゴールドも展開次第で複穴。
【小倉日経オープン】も微妙なメンバー構成だが別定だから、まともならば重賞で走ってきた馬に分がある。あわせて夏場のリピーターレースという側面も考慮すれば本命タムロスカイも無理な狙いではない。オープンに入ってからの好走は13年メイS(1着)13年小倉日経オープン(2着)14年大阪城S(3着)といずれも1800m。
しかも1000m通過がそれぞれ「57秒8」「60秒4」※重「58秒4」の速い流れで、バラけた展開の番手を進んでいたというのが共通点。昨年同様にミキノバンジョーがいるし、似たようなレースが再現されそうなのは好都合。重賞だと決定的に足りないが2走前のパラダイスSでは控えて直線一瞬見せ場を作ったようにオープン特別では健在だ。
重賞でも掲示板を賑わせる存在に成長した5歳シゲルササグリも充実一途。とりわけ前走の函館記念はトウカイパラダイス、グランデッツァら重賞連対経験馬が大きく沈む厳しい展開の中を先行馬で最先着だから中身が濃い。小倉は3着が最高成績も目下の勢いなら勝機。スピリタス、ミキノバンジョーも得意コースで要見直し。