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2014/08/17 09:00
UHB賞・阿蘇S
土曜の札幌5R(芝1800m)で2着に入線したレジメンタル。母は08年の桜花賞を直線一気の末脚で制したレジネッタだ。何を隠そうとも当時◎を打っていた馬で単勝43.4倍の低評価を覆す快走。まさに快哉を叫ぶ寸前までいっていたが2着にも単勝94.3倍の大穴エフティマイアが入り、3連単700万円台の空前の大波乱。
予想で泣きを見たことなど、それこそ山ほどあるがこれは間違いなく5本の指に数えられる苦い思い出だ。その後レジネッタは一時的に人気もしたし、あまり深い付き合いではなかったがオークス3着、クイーンS2着、ローズS3着。古馬になってからも府中牝馬S3着、ラストシーズンの福島牝馬Sでは桜花賞以来となるVと最後まで輝きをみせてくれた。
展開に左右されやすい脚質だったので成績は安定しなかったが、あのメンコが馬体を躍らせてくると、どことなく懐かしい感じがしたものだ。初仔となるレジメンタルはまだ残る幼さが母のデビュー時の面影と重なる。それでも馬群の狭いところに馬体を捻じ込むように割って伸びて2着したあたりは母譲りの勝負根性を彷彿とさせる。ぜひとも成長を見守りたい1頭だ。
【UHB賞】の中心格はオーシャンS優勝のスマートオリオン。前走の函館SSはストレイトガールと一緒にドン詰まりして9着に沈んだ。今回も内の馬場状態が良いだけに殺到することが予想される。つまり2枠3番だとのんびり構えていたら前走の二の舞が考えられる。おそらく早めに動いていくことになると思うが、「57.5キロ」の身だから危険な香りはする。
阪急杯から狙い続けようやくバーデンバーデンCで豪脚が炸裂したマヤノリュウジンもいるが差しの届く道悪馬場で[前3F33秒2-後3F35秒6]を上がり3F33秒8で追い込み勝ちしたというのはどうにも極端すぎる。脚を溜めて持ち味を発揮させたいタイプとしてはどうしても展開や馬場に頼りがちでもあるし、実力は認めても対抗止まり。
見直したいのが[前3F33秒8-後3F34秒7]で後方待機勢が上位を独占した函館SS組。2番手から0秒4差7着に粘ったメモリアルイヤーやレオンビスティーあたりを拾ってくる手もあるが本命に推したいのはツインクルスター。函館SSで殿負けを喫した馬だがスタートから行き脚がつかず、引っ掛かっては手綱を引っ張る繰り返しで道中喧嘩しっぱなしでは惨敗も無理ない。
ただ全5勝中4勝が逃げ切り(1勝は4角2番手)の馬だからハナを叩けず馬込みで揉まれてしまった時点で終わりだったかもしれない。結果はともかく春雷Sで33秒1などオープンでも通用するスピードは見せているし、昨暮の市川Sでセイコーライコウを抑えている馬だからこのクラスでも足りるはず。長めからビシッと追った調教の動きからも状態面の良化が窺えるし好枠とハンデ52キロを生かしての粘り込みに期待する。
ハノハノも函館SSは10着だがこれも1枠1番が仇になったような感じで道中、直線とも身動きがとれずほぼ何もしていない結果で度外視できる。流れにさえ乗れば反撃確実だ。3歳牝馬クリスマスは相変わらず斤量有利だが前走は展開の恩恵もあったし人気では食指は動かない。ならば洋芝得意のファルブラヴ産駒のエポワスや52キロのブランダムール、51キロのメモリアルイヤーなど前で競馬できる軽ハンデに流したい。
キャリア37戦目の初ダートを圧勝した新鋭トーシンイーグルが主力扱いの【阿蘇S】は徐々に地力をつけているタイムズアローを狙いたい。前走のジュライSは叩き良化型が多いブライアンズタイム系であることや騎手起用からも軽視していたが逃げた2頭から離れた集団の2番手に収まると直線でもしっかり脚を伸ばして最後は2着争いに加わる見所のある4着。
戦歴を振り返ると小回りで急がせるような競馬は合っていない感もあるがスタートを五分に出て中団前に付けられれば好戦約束だろう。この中間は松田博資厩舎としては楽をさせたような調整だがCWで3本追って、直前も前走時を上回るタイムをマークしているように上積みはある。父タイムパラドックスが初G1を奪取したのが6歳秋。母母父は成長力に富むノーザンテースト。上昇のきっかけを掴みたい一戦だ。
メイショウコロンボはジュライSでサトノプリンシパルに突っつかれながら逃げて前半5F60秒1と緩みない流れになったが大きくバテず2着の座は譲らなかった。同型との兼ね合いだが小回り1700mを押し切る力はある。その先行争いのカギを握るのがついにダートを使うクロフネサプライズ。阪神牝馬Sで0秒2差(8着)など能力自体は衰えていないし脚抜きのいい馬場なら大駆けがある。短距離では追走で一杯だったネオザウイナーの距離延長が穴。