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2014/06/29 14:00

宝塚記念

レースを検討すればするほど大きな波乱の目が薄くなっていくのは穴馬を探すための嗅覚が落ちているだけなのか、あるいは正常な能力比較が働いている証拠か。出来れば後者であってほしいもの。色々想像を逞しくしてみたのだが結論の帰結は結局のところ天皇賞(春)組。

とりわけ人気を二分しているゴールドシップウインバリアシオン。この2頭だろうと言ったところで誰からも求められていない解答提示だとは重々承知だが、こと阪神においての力差は他10頭と歴然たるものがあると考える。またそれだけの実績を重ねた上に成り立つ現在の立場でもある。

天皇賞(春)は伏兵のサトノノブレスが主導権を握る形で最初の1000m通過が61秒7のスロー。ゲートが開く前から暴れていたゴールドシップは案の定出遅れて約3馬身のビハインドを背負い正面スタンド前で最後方。ウインバリアシオンも距離ロスを防ごうと馬込みに入れる格好で後方5番手。

2コーナーにかけて一時ペースが上がるも次の1000mもぴったり61秒7の通過。しかし馬群は徐々に縦長。1600?2200mの3ハロンが12秒9-12秒9-12秒9だから完全に中だるみ。それでも動くわけには行かなかったのが前からウインバリアシオンキズナゴールドシップ。中団前のポケットに位置したフェノーメノとの差は明白だ。

ゴールドシップを筆頭に後方だった有力馬が進出を図り始めたのが3角手前の残り1000mを過ぎた付近。しかしこの地点から動いたところで後半の5ハロンは12秒3-11秒7-12秒0-11秒1-11秒7(上がり3F34秒8)だから前も下りを利用してスパートを開始するから差を詰めていくのは至難。このラップでは物理的に不可能なのだ。

しかもご存知のように春の京都は高速化に拍車が掛かるため、後方勢は前半?中盤のツケを4角までに払わされる。13年にペースの緩まなかった2週目向正面で捲って余力が残らなかったゴールドシップだが今度は逆に構えすぎてラスト5ハロンの高速ラップに泣いた。どちらにせよゴールドシップに極端な緩急のあるレースになりやすい京都や東京は合わないのだ。

しかしここで天皇賞(春)の内容を見直したのはむやみに敗因を論うためではない。注目はゴールドシップの通過順が[18-18-15-14]ウインバリアシオンが[14-14-14-8]と厳しい追走になりながらもポジションを押し上げ、直線も脚を持続させている点だ。ゴールドシップは7着だがウインバリアシオンに至ってはクビ差2着まで迫っている。

春のグランプリウインバリアシオンに◎だ。2着4回、3着1回と勝ち切れていないために戦績のわりに評価が地味な馬だがオルフェーヴルの2番手を務め上げてきたこの名脇役は思われているよりずっと高い性能を保持している。そしてそれは不治の病から復活して以降にいっそう磨かれている。

有馬記念はオルフェーヴルの速さにはついて行けなかったが4コーナーでゴールドシップを外から被せるほど強烈な捲りだったし、日経賞もラスト4ハロン11秒9-11秒7-11秒1-11秒9を難なく捲り切っていた。そして前走でみせた脚力が決定的。似たような終いの持続力だとすれば俊敏性で優るウインバリアシオンゴールドシップより上位にとる。

CWでの最終追い切り。スムーズに直線に入ると見せ鞭と手綱で軽く気合いをつけられた程度で瞬時にギアが替わって一気の加速。併走馬はあっという間に視界から消えた。この抜群の反応なら岩田康誠の思惑通り進むだろう。この宝塚記念でウインバリアシオンに求められているのは結果だけだ。

ゴールドシップも阪神であれば、まず崩れることはないだろう。ただいつもはスタミナと持久力に任せて強引に仕掛ければよかったが今回は捲り脚の速いウインバリアシオンを意識しながらの競馬になる。その意味で初騎乗となる横山典弘ではレースプランが不透明。ゆえに打倒ウインバリアシオンを明確に打ち出しにくい。

昨年3着のジェンティルドンナだが、この時期の重い芝質はディープインパクトの最大の特徴と相反するもの。成績が示すように緩急がつきやすいコース向きだ。◎○と異なり終い勝負に徹して天皇賞6着と善戦した▲フェイムゲームは現状少し足りないが血統的にも距離とコース形態は合う。デキ絶好の△メイショウマンボも削り合いに参加しなければ上位食い込みがある。

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