フィリーズレビュー

過去10年でＦＲ３着以内をステップに桜花賞でも３着以内に好走したのは０５年に連勝したラインクラフトと
２着→３着だったデアリングハートに０８年３着から１２番人気で頂点に立ったレジネッタの３頭のみでＧ２としては寂しい
主要因は阪神1400mと阪神1600mでは求められる適性が180度異なるからで二兎を追うには卓越した才能が必須
1600mでは切れ味を中心に総合力勝負となるが誤魔化しの効く1400mではスプリンター的な持続力やダート適性を持つ馬が強い
これに本気度(賞金)を加えて浮上するのはレッドクラウディア(父アグネスタキオン)だ
ダートで未勝利を勝ってその後もポインセチア賞２着、樅の木賞１着の成績で芝は新馬戦(京都1800m)３着以来の参戦
スローペースを絶好位で進み直線も一旦先頭に立ちながら一気に交わされてしまった姿はたしかに瞬発力不足の印象で
早々に見切られても不思議ではないがデビュー前から坂路の動きが相当目立っていた素質馬、石坂流のクラシックの乗せ方とみていい
アグネスタキオン×コマンダーインチーフはリトルアマポーラと同じ配合だが母母父がディアブロでその父Devil's Bagの分、
母系の活躍馬もダート寄りが目立つのも納得でちなみにDevil's Bagはタイキシャトルの父でもあり砂適性は抜群
Halo[3×5]もあるから内回りを力強く捲っていく力にも長けているはずでまさに阪神1400mは最高の舞台
「入厩する度に体つきがよくなっていく」との厩舎談通り馬体はデビューから20キロ以上も増えてきた
今週の重たい坂路でも軸のブレない重厚感ある走りで状態万全◎で勝負できる。

比較的賞金に余裕があり先を見据える馬も少なくないが実績馬では調教がやけに見事に映った関東馬イチオクノホシ
ポリトラックだから早い時計も普通だが今がピークを思わせるような切れのある軽快なデモンストレーションだった
阪神ＪＦ４着やクイーンＣ２着はあるがキャリア一番は豪脚でまとめて差し切った1400mのサフラン賞だ
プレノタートは阪神ＪＦ０秒６差７着、クイーンＣ０秒６差４着が典型的な1400m巧者としての推移で２勝のこの距離替わりは好材料
近親のリトルオードリーはＦＲ前身の４歳牝馬特別を勝ち、ココナッツパンチも弥生賞２着で権利を獲得するなど前哨戦に強い血統
ビウイッチアスも中山1200mで好成績を残すダート適性の高い血統構成だから内枠で折り合えば大駆けを秘めるが武豊絶不調で抑えまで
阪神ＪＦ２着のアイムユアーズは０９年１着のワンカラットや１１年２着のスピードリッパーと同じファルブラヴ産駒だから当然買う。