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2015/12/06 11:16
知って・観て得する海外レース(week49)
今年もあと1か月を切りました。知って・観て得する海外レース 通算49回目です。
今回も、往年の名馬にして、日本の競馬に血統面で大いに影響を与えた名馬をお届けします。
選んだレースは、1985年の凱旋門賞(G1)です。
そのレースの勝ち馬 レインボークエスト[Rainbow Quest]です。
日本の競馬ファンにとっては、1996年 年度代表馬のサクラローレル(有馬記念・天皇賞(春)優勝)の父 がもっと『ピンと来る』存在ではないかと思います。
この馬も、(先週のミルリーフと同様)凱旋門賞覇者。勿論、当時の生産者としては、『これだけの血が欲しい』という想いは、当然持ってる。
そんな中、日本に導入されたのは、そのRainbow Questの仔の中から活躍馬を見いだせるモノ。その中でも、
サンシャック(Sunshack)[母:Suntrap、母父:Roberto]
アーミジャー(Armiger)[母:Armeria、母父:Northern Dancer]
クロコルージュ(Croco Rouge)[母:Alligatrix、母父:Alleged / エルコンドルパサーの撃破経験あり。]
が日本に輸入されました。
でも、それ以上に、欧州で繁栄し、
ソーマレズ(Saumarez)[1990年凱旋門賞(仏G1)/父仔制覇]
クエストフォーフェイム(Quest for Fame)[1990 英ダービー(英G1)]
スペクトラム(Spectrum)[1995 英チャンピオンS(英G1)]
等の活躍馬を輩出しました。
Rainbow Questの父は、ブラッシンググルーム[Blushing Groom]。この系統の旗手として活躍しました。
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【レース映像】
出走馬は、15頭。人気は、昨年の覇者 サガス[Sagace]。今年度も、昨年以上に調子良く(今年内:3戦3勝)、『連覇濃厚』の声が高まる状況でした。
レースは、Sagaceのペースメーカー、エラルディステ[Heraldiste]好スタートを切りハナをあっさりと奪う。その直後にSagaceが付ける。他の馬は、その先行馬を見ながら、折り合い勝負。
序盤は、坂の頂上では、12馬身差が付く縦長。しかし、フォルスストレートに近付くにつれて、馬群が凝縮。
フォルスストレートの終わりで何と、Sagaceが強気にスパート。それを目がけて、後方勢がスパートをかける。
叩き合いは、勝負所で外へ持ち出したRainbow Questが、スパート宣言をしたSagaceに襲い掛かる。
最後は、この2頭の完全な一騎打ち。Sagaceが食らいつくRainbow Questを封じて勝利。しかし・・・この叩き合いで、幾度となくRainbow Questにぶつけてしまい、『無念の降着措置』が下った。
これでRainbow Questが勝利をもぎ取る結果に。
でも、この勝利が、後の種牡馬としての馬生に差が付くとは当時としては思えないモノです。
この写真判定こそ、競馬界を大きく変える『写真判定』でした。
●レース映像URL : https://www.youtube.com/watch?v=yYgEyvozOEQ [sachahuistaより/3:00より、レースシーン (FULL完整版)]
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【写真・参考】
左は、種牡馬として繋養されたRainbow Questの写真です。
右は、彼の代表産駒 サクラローレル。1996年有馬記念(G1)勝利の写真です。良く見ると、父にソックリですね。
●左の写真 : http://www.juddmonte.com/stallions/rainbowquest/default2.aspx [Juddemonte Farmの繋養種牡馬一覧 の写真より]
●右写真 : netkeiba.comの写真より。
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スーパーやっちさん
⇒ふくすけさん、コメント有難うございます。
30年前のレースを良く覚えていますね。素晴らしいです。
でも、勝ち馬の名前は、サクラローレルが活躍していた頃は、それなりに知っているファンがいると思われますが、ほぼ『記憶の彼方へ追いやられてしまう』モノとなってしまいました。
あと、要とたる凱旋門賞のメンバーは、例年よりは手薄というのも分かります。
ただ、それよりも、『歴史的降着』によって、馬生が変わった馬を取り上げると、つくづく『ルールの怖さ』を思い知らされます。 -
ふくすけさん
(続き)目玉は無かったと思われます。
もう1つ、以前私が見たレース映像は全くの別物で、今は削除されている様で、改めて正式なレースを見ると、2頭の叩き合いが降着という結果に なるとは思えませんでした。2012年のJCでO.ペリエ騎手がジェンティルドンナのオルフェーヴルへの接触を「フランスなら降着」と言った事に納得できます。 -
ふくすけさん
前回のMillReefに続き今回1985年の凱旋門を取り上げて頂き、感謝致します。お陰様で複数の事実誤認が分かりました。自分の日記にも書いたんですが、同年の英1000ギニー、オークス、セントレジャーの勝ち馬OhSoSharpが凱旋門賞では4着だったと認識していたのに、実際には出走して居らず、セントレジャーで引退していたんですね。30年経って初めて知りました。この件は長くなるので、自分の日記に書こうと思いますが、出走馬を見ると、英ダービー馬SlipAnchor、キングジョージのPetoski、愛ダービー馬LawSocietyと英愛の実績馬が居らず、地元勢では仏ダービー馬Mouktarやオークス馬も居ませんね。4着のパリ大賞典の勝ち馬Sumayrぐらいでしょうか。翌年来日してJCを勝ったジュピターアイランドの名前も有りますが、一言で言えば、「ショボい凱旋門賞」で、sagaceの連覇しか