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2015/11/23 17:13
知って・観て得する海外レース(week47)
月曜日に更新してすみません。知って・観て得する海外レースです。通算47回目です。
今週は、世界の近代競馬に『身をもって、在り方を変えさせた名馬』をお届けしようと思います。
選んだレースは、2006年のケンタッキーダービー(G1)です。
その『身をもって、在り方を変えさせた名馬』は、このレースを制覇したバーバラ[Barbara]です。
生涯戦績は、7戦6勝。実は、このレースで6戦全勝を果たし、『無敗の米3冠達成』を期待されたのです。
ここで、もうひとつ書きたい事があります。それは、唯一の敗退です。
それは、米クラシック2冠目 プリークネスS(米G1)です。
このレースで彼は、何と1コーナー入口で突然の競走中止を起こしてしまったのです。これにより、彼の競走キャリアに『突然のピリオド』が打たれました。
そして、競走中止の後、馬主の意向に加え、全米中の競馬ファンが、『彼を再起させてほしいという声』が、其処かしこに上がり、ペンシルバニア大学の病院で、大手術が行われました。
手術は、無事に成功。しかし、その後、年末?年明けにかけて悪化。蹄葉炎を発症してしまったのです。
その後、闘病の末、2007/1/29に4歳の若さでこの世を去ったのです。
こうした書き方をすると思い出すのが、テンポイント(1973年生まれ/1977年 満票年度代表馬)です。
彼の死後、競馬界では、米国のみならず、世界中で馬場に関する安全性を求める声が、アッと言う間に広がりました。
これにより、オールウェザー[All Weather Track](別称:全天候馬場)が生まれました。
余談だが、このサイトのコラム(教えて、ノモケン!)[毎月最終月曜投稿]があります。
このコラムは、事前質問が出来ます。実は、全天候馬場の未来(在り方)に関する質問を投じて、このサイトに掲載を依頼したのは、この私です。(掲載日:2014/8/25)
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【レース映像】
出走馬は、20頭。人気は、スィートノーザンセイント[Sweetnorthernsaint](イリノイダービー(米G2)圧勝)が推される。
レースは、キードゥエントリー[Keyed Entry]が逃げ、2番手にシニスターミニスター[Sinister Minister]が直後に付ける展開。
人気所は、バーバロ[Barbaro]は、馬群中の好位置。4・5番手。Sweetnorthernsaintは、後方グループで勝機を伺う。
淀み無い流れで、3コーナーで馬群が詰まり、4コーナーで Sinister Ministerが先頭にたつも、それ以上の捲り脚でBarbaroが先頭に立つ。
直線の叩き合いでの走りは、混戦を予想していたファンの度肝を抜くに相応しい、独走劇。残り200mからは、鞭無しで、6馬身半差を付ける独走。
まさに、『本当の天才は、この俺だ!』と言わんばかりの勝利でした。
直線の走りは、(個人的には、)ナリタブライアンを彷彿とさせるモノがありました。
まさか、この後に悲劇が起こるとは思えない程の勝利でした。
●レース映像URL : https://www.youtube.com/watch?v=UnBDPSqePlU [Kentuckey Derbyチャンネルより]
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【写真・参考】
左は、彼が頂点に立ったこのレースのゴール前のシーンです。
右は、彼の存在・功績を称えて建てられた、銅像です。場所は、彼がこのレースを制した地、チャーチルダウンズ競馬場の正門入口から入った中庭にあります。
●左の写真 : http://www.findingdulcinea.com/guides/Sports/Horse-Racing/Kentucky-Derby.xa_1.html [Findingdulcinea.com の写真より]
●右写真 : http://www.heraldleaderphoto.com/derby/2009/slideshows/barbaro-memorial-dedicated-outside-churchill-downs/ [Heraldleaderphoto.comより]