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2015/10/03 01:19
知って・観て得する海外レース(week40)
今週分の 知って・観て得する海外レースです。通算40回目です。
取り上げるレースは、この1年間の中で、「いの一番にこの週に投稿する」と決めていたレースです。
それは、1986年の凱旋門賞(仏G1)です。
過去に何回か凱旋門賞について投稿しました。でも、この年の凱旋門賞を何故この週に取り上げようと思ったかを書きます。
実は、日本の公共電波で、凱旋門賞が放送された最初の年 だからです。
2000年代(2006年:ディープインパクトが挑んだ年 辺り) なのでは?
いや、エルコンドルパサーが挑んだ年(1999年)ではないか? とも思えますが、
『どちらも、さに非ず!』です。
何故、このレースが 日本の公共電波で流れたかと言うと、シリウスシンボリ(1985年 日本ダービー(G1)覇者)が、長期の欧州遠征時の最終出走レースとして、ここに出走したからです。
今年も、グリーンチャンネル(GC)で、日本調教馬の出走が無いのにもかかわらず、放送が決定しました。この様な放送機会がある事により、『世界の競馬を知る』という事が広まるきっかけとなりました。
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【レース映像】
この年の出走馬は 15頭。そのうち、G1優勝を持つ馬は 11頭。実に、『豪華絢爛』な出走メンバーでした。
レースは、ダララ[Darara]が好スタートを切る。しばらく長い向正面に入り、ベイビーターク[Baby Turk]、ネメイン[Nemein]、アカテナンゴ[Acatenango]が先導グループに入る。
全体は、先頭?最後方まで約7馬身以内の固まった展開。
1番人気のダンシングブレーヴ[Dancing Brave]は、後方待機。2番人気のベーリング[Bering]についていく展開。
カーブを回り、フォルスストレートを過ぎ、最後の直線に入る辺りで、馬群が一気に横に広がる。その時点で全馬にチャンスのある『死力を賭けた叩き合い』となる。
先ず抜け出たのは、シャーラスタニ[Shahrastani]。そして、程なく、トリプティック[Triptych]も加わる。
これでも、まだまだ終わりません。その外にBeringが付け、内埒?横9頭分も広がる凄まじいものに。
最後にトドメを差したのは、残り100mで驚愕的な末脚の爆発力で制したDancing Brave。
勝ち時計 2.27.7sのレコード。この勝利で国際レート 141ポンド(当時)を与えられました。
まさに『伝説の直線一気』と言えるシーンです。
●レース映像URL(You Tubeより) : https://www.youtube.com/watch?v=hCucJx2vL-k [murghem 様より]
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また、29年前のこのレースが、『公共電波で放送された事』について、自身の見解を書きます。
このレースが、知らなければ、日本の競馬ファンは、『もっと強い馬を見てみたい・知りたい』
生産者は、『これだけの強い馬の血が欲しい』
という向上心・視野を広げるきっかけが、芽生えぬまま現在に至っていたのかもしれないと思います。
現に、彼(Dancing Brave)は、奇病マリー病を患った状況にもかかわらず、日本に導入。直父からのG1優勝馬が4頭。母父からは、3頭を輩出しました。
また、同馬を直父に持ち、G1優勝に種牡馬入りをした馬
コマンダーインチーフ[Commander In Chief]
キングヘイロー[King Halo]
ホワイトマズル[White Muzzle]
は、種牡馬としても、G1優勝馬を輩出。
それだけ、強い馬のレースを見られる有り難さがヒシヒシと感じられる事を想い投稿しました。
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【写真・参考】
何と(!)このレースシーンを、絵画にしている方がいました。
ハーベイ・メイソン氏です。[HARVEY MAYSON B.A]
まさに、この競馬の象徴的な叩き合いシーンが描かれている1枚です。
左側が、優勝 Dancing Brave。黄色の服が、2着のBering。内の水色の服が、3着のTriptych。2・3着馬の間が、4着のShahrastani。右隅の赤帽子が、5着のシャルダリ[Shardari]です。
●URL : http://www.scottishmultimedia.co.uk/Harvey/xdbrave.html [scottishmultimedia より]