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2015/07/26 11:34

知って・観て得する海外レース(week30)

 7月下旬です。梅雨明けニュースが、今週は入りました。知って・観て得する海外レースの第30回目です。

 今週取り上げるのは、昨日未明に行われた キングジョージ6世&QES(英G1)です。

 今週選んだのは1981年のレースです。勝った馬は、シャーガー[Shergar]です。

 選んだ理由は、主に3つあります。

(1)1980年代最強馬の候補の1頭として覚えて欲しいから。
(2)世界の競馬イベントとして冠されているから。
(3)彼の引退後の処遇を知って欲しい、また、個人的に見解を述べておきたい為。

です。

 彼は、2歳時は、英フューチュリティS[現在のレーシングPT](G1)で2着に走り、それなりに実績を残していました。しかし、人気は、大して高くありませんでした。

 でも、その後、ダービー戦線(2400m)に絞り、4月のTR2戦を10馬身、12馬身の圧勝をおさめる。その後に英ダービー(G1)では、圧倒的人気に推され、10馬身の圧勝をおさめました。

 この勝利により、一気に『世紀の名馬ではないか』という声が其処(そこかしこ)に広がっていったのです。

 返す刀で愛ダービー(愛G1)も、4馬身差の圧勝。その後に選んだのが、このレースです。

 結果は、馬群中の3番手で折り合い、直線では残り300mで余裕の抜け出しで4馬身差を付ける圧勝をおさめました。

 これが、最後の勝利となってしまいました。

 そんな彼、実は、毎年8月に行われる世界の騎手イベント[シャーガーカップ]の名前に、冠されているのです。(※今年は、8/8(土)。3年前に武 豊騎手がキャプテンとして優勝経験のあるイベントです。)

 その彼は、現役引退の後、種牡馬入り。その2年目の1983年2月8日、覆面をつけた男6人が、繋養牧場のバリーメニー牧場に侵入し、牧場長を銃で脅してシャーガーを誘拐する事件が起こった。

 その翌日、犯人グループから200万ポンド(約7億円)の身代金を要求する電話が入った。しかし、その後、シャーガーの行方は完全に不明になった。

 これが、シャーガー誘拐事件 である。

 考えられる犯行要因は、アーガー・ハーン4世(オーナー)に恨みを持つ者の犯行説や、アメリカに連れ去られたなどさまざまな説が流れたが、結局真相は解明されなかった。

 その翌年(1984年)に、愛の警察は事件はアイルランド共和軍(IRA)によるもので、シャーガーは誘拐後間もなく殺害された模様との見解を発表した。しかし、それでも、真偽の程は、明記されていません。

 この事件により、私は、確実に失った競馬地図は、自身の父系のフェアウェイ系統[Fairway系統]が残す事がこの時代以降、無くなっていったのです。

 それ以降、欧州競馬地図は、ノーザンダンサー[Northern Dancer]・ナスルーラ[Nasrullah]などの主流系統が大半を占める事になります。

 私には、それくらい大きな血統地図が変わってしまう程の大きな事件だったと考えています。

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【レース映像】
 超貴重な(!)レース映像が、観られます。この年は、7頭。レースは、4歳以上が5頭いたが、そんな事など『お構いなし』。易々と、2着以下に4馬身差を付ける圧勝をおさめました。

●レース映像URL(英語実況) : https://www.youtube.com/watch?v=JL_w_zSyvqE [mimbrenosのチャンネルの動画]

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【写真・参考】
 下の写真は、RacingpostのHP内にある記事、Share your memories of the great Shergar
のページからの引用です。

(※後記:写真は、英ダービー(G1)出走時のカラー写真です。)

●URL : http://www.racingpost.com/news/horse-racing/share-your-memories-of-the-great-shergar/831706/#newsArchiveTabs=last7DaysNews

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  • スーパーやっちさん

    ⇒ぶうさんが、『いいね!』有難うございます。

     今週、私の質問が動画として採用[金曜コラム]されたタイミングで、メッセージ有難うございます。

     実は、『皆さんも知ってみたい内容である』事を質問として投げます。いわば、『皆さんの意見を代弁する立場』で書いているのですよ。

    2015/07/26 17:17 ブロック

  • スーパーやっちさん

    ⇒トキノナミダさん、コメント有難うございます。

     そうでしたね。この導入馬[アウザール]は、唯一の産駒でしたね。あと、同系統の種牡馬は、70年代には、トロイ[Tory]、グランディ[Grundy]がいましたね。

     どれも後が続かないまま直系の血脈として衰退してしまいましたね。その血統面では、非常に痛い状況を引き起こしてしまいましたね。

    2015/07/26 17:08 ブロック

  • ぶうさんがいいね!と言っています。

    2015/07/26 14:39 ブロック

  • トキノナミダさん

    Shergarの代表産駒アウザールが日本に種牡馬として導入されましたが、産駒成績は芳しくない状況ですね;
    貴重な異流血脈を未来のために残すという大局的なビジョンのない国によりによって導入されるとは;

    2015/07/26 12:20 ブロック

  • スーパーやっちさん

     じゅんざんさん、コメント有難うございます。

     実は、回避可能です。でも、この問題は、以前から英国競馬では問題視されていました。

     そんな中、今年(2015/1/1)より、BHA(英国競馬統括機関)では、当日回避した馬に騎乗する騎手に、手当が受けられるというルールが実効されました。

     実は、拙者が、2014/12/31に、このサイト内で投稿しました。

    ●URL : http://pr.news.netkeiba.com/?pid=news_view&type=2&no=4499

     でも、今回の3頭の回避は、チョット『回避馬多すぎ』と感じた事は、間違いないと思います。

     私も枠順決定前ならいざ知らず、枠順〜発走直前で、走るべき馬が回避するニュースが入るのは、『寝耳に水』と思います。

    2015/07/26 12:18 ブロック

  • じゅんざんさん

    海外では馬場を理由に回避することができるんですか?
    キングジョージでゴールデンホーン、フリントシャーが回避したのを聞きました。

    2015/07/26 12:07 ブロック