彷徨う金舟

ゴールドシップが６歳も現役を続行し緒戦であるＡＪＣＣに出走した。単勝１．３倍という圧倒的人気に上げられたが７着に敗退した。Ｇ１を５勝もした馬が６歳も現役を続行するに当たって使うレースとしては近年珍しい。明け４歳の馬が古馬との小手調べに使うことはあってもだ。そこに見えるのは昨年後半から陣営が決断したと思われる京都と東京は使わないという方針なのだと私は考える。凱旋門賞は秋の府中を使わない替わりだと私は早くから感じていた。
おそらくこれからは宝塚と有馬を目標に中山と阪神を主に使っていくのだと思う。そして馬主の本拠地札幌記念も目標のひとつであろう。おそらく馬主の意向もあるのだろうが厩舎事情もこの現役続行にはあると思う。ジャスタウェイとともにゴールドシップまで引退したら辛いということではないであろうか。
船団の首領を務めた黄金の船が小金を求めて彷徨う舟にならないといいのだが、私には何となくそういう雰囲気を感じてしまう。新たな船出はとりあえず嵐での出港になった。どれだけ大漁旗を上げられるか興味を持って見たいと思う。